ヘアサロンのような珈琲店【MEMO】
珈琲に関するニュース/情報をインプットし、
噛み砕いてアウトプットするマガジン。
「COFFEE_MEMO_365」のマガジン記事です。
2020.7.10
【今回の引用記事】
【概要】
「美味しい」の使い方には注意。
【MEMO】
今日は雑記です。
「美味しい」という表現、
巷にも溢れかえっていますね。
もちろん珈琲にも言えることで、
「美味しい」珈琲あります。
珈琲の「美味しい」淹れ方教えます。
「美味しい」アイスコーヒーの作り方。
などなど。
しかし、
僕が珈琲店に勤務していた頃は、
お客さんの前では「美味しい」はどちらかというとタブーにしていました。
というか、そのように教えられてた。
なぜなら、
「美味しい」は主観的な感覚だから。
珈琲には浅煎りも深煎りもあれば、
器具や抽出方法、精製方法によっても味が違う。
万人に「美味しい」珈琲はありません。
なので、この言葉は慎重に使っていました。
「美味しい」のような主観的な言葉に近いもので
「カッコいい」や「かわいい」があります。
そしてこの、
「カッコいい」や「かわいい」を「商品」としている職業に、ヘアサロンがあります。
ヘアサロンに行くと、
「モヒカン」や「ボブ」のような決まった商品はなく、お客さんは各々の好みや要望をスタイリストに伝え、スタイリストはその情報を元に、知識や経験、事例を用いて、
それぞれの「カッコいい」や「かわいい」を提供していきます。
「美味しい」珈琲を商品にするのなら、
こんなカタチの珈琲店があっても良いように思います。
バリスタやブリュワーが珈琲店で働いていて、
お客さんに
「美味しい珈琲ください。」
と言われたらどうしますか?
恐らく、
好みの味を聞いたり、試飲を出して反応を見たりするはずです。
そして、
ヒアリングをしながら好みの珈琲を探り、目の前で仕上げていきます。
ヘアサロンでは髪のセットやケアの方法やオススメのスタイリング剤をレクチャーするように、
珈琲店では器具や豆選び、ドリップの仕方などをレクチャーしていきます。
このお店の商品は何か?
目の前のお客さんの好みを読み取り、その人が「美味しい」と感じる珈琲をつくる知識や技術を売る。
1対1でコミュニケーションを取りながら、お客さんの知りたいことや今のトレンド、どのようなアプローチで目の前の珈琲をつくっているかの説明といった時間を売る。
ブリュワーやバリスタといった専門職としての価値がさらに高まり、メニューとしての珈琲ではなくその人の知識や技術、時間が価値になるようなお店。
”ヘアサロンのような珈琲店”
「美味しい」珈琲にコミットするなら、
こんなカタチの珈琲店があっても面白いなと。
今回はそんな感じの記事です。
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