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紹介したい手紙

今の子どもって、手紙を書くのかな?
いやまあ私の時も手紙なんて書かなかったけど。

だって、口で言ったほうが早いじゃん。

だから文通とか意味が分からなかったし。
顔を見て会話しないと伝わらないでしょって。

そんな私は小さい時から冒険活劇モノの
小説をたくさん読んでいたけど、あれはあれ。

文章とはフィクションでこそ輝きを増すもの。
リアルで人が人に伝えるときには不要なもの。

こんな感じの事を
半ば本気で思っていたんだよね。

・・・

私が子どもの頃はさっぱり分からなかったけど
手紙ってすごいんだわさ。

よく「心を込めて書く」って言うよね。
あれって「そのくらい真剣に書きなさい」って
比喩表現だとばっかり思っていたんだよね。

いやあ、でも違ったね。本当なんだね、あれ。
手紙には心が入るんだよね。知らなかった。
はじめて自分で書いたときに思い知ったよ。

自分の心を書き出して、見つめなおすのって
自分のことをかなり深くまで分析できる行為。
これと同じことを「会話」でやろうとすると
とっても難しい。なにしろ瞬間的なものだし。

「会話」には「早さ」という利点があるように
「手紙」には「深さ」という利点があるわけだ。
どっちが優れているって話じゃなくて
どっちも良いモノ。使い分けるモノだってこと。

そこに気付いてから「手紙」っていいなぁって。
大切な人に「手紙」を贈るのって、途轍もなく
素敵で最高の愛情表現なのではなかろうかって。
クルリと手のひらを返してしまったわけなのさ。



さて前置きが長くなってしまったけど
note仲間のなまずねこ生活さんの記事について
今回は紹介したいのです。

この記事を読んで(うおおお…)と唸りました。

これって「手紙」じゃないですか。
妻から夫へ向けた手紙。
自分の心を丁寧に抜き出して言葉を選んだ手紙。

なまずねこさん夫妻って、私の知っている限り
結婚してて、一緒に住んで、お互い仲が良くて
お話も沢山する間柄なんですよ。要はラブラブ。

にもかかわらず、手紙。
なんだかすごくショックを受けたんですよね…

どうしてショックを受けたんだろうって考えたら
そうか、これ、私がやりたかったことだ!って。
会話じゃなく手紙で気持ちを伝えたかったって。

うーん、やられたって感じです。

で、なまずねこさんの記事を読んでもらったら
分かると思うんですけど飾っていないというか
ピュアというか二人だけが知る話を綴っている。
そこに余計な脚色は一切ない。清々しいほどに。

なんだろう、エンタメ性を捨てたはずなのに
なぜか余計にエンタメ性が上がっているという…
要するに読み手の心を揺さぶるモノになってる。
愛は地球を救うですよ。みんな手紙書こうです。

いや本当に冗談抜きに、人が人を想う気持ちは
他者を動かす力があるなって改めて思いました。

というわけで、なまずねこ生活さんのこの記事
すっごくおススメしたいわけなんです。
そんなに長い記事ではないんですけど
できれば片手間なんかじゃなく、一人の時間に
ゆっくり読んでもらいたいなぁって思いました。


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