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質疑応答で上手く応えられると好印象

私は仕事で研修を受けることがあります。
研修の最後には質疑応答の時間があります。

「なにか気になった点はございますか?」

私は毎回一番に挙手して質問をぶつけています。
『今回の研修を私の業務に活かすためには
この部分をどうすれば良いか?』
ということを質問しています。

研修は、ただ受けるだけでは業務で使えない。

受けとった情報やスキルを
実際の業務で活かせるように
“変換”しなくてはいけないからです。

もちろんその変換作業は、実際の業務を通して
自分なりにあれこれ思考錯誤を重ねて
なんとか形にすることができなくもないけども
質疑応答のときに質問するのが手っ取り早い。

だって、専門家が、即座に、無料で教えてくれる。
これほどありがたいことはありません。
もちろん微調整は必要になるけど
自分ひとりで進めるより圧倒的に早く形になる。

つまり私は質疑応答が非常にありがたい!
と思っているということです。

それだけに、この質疑応答のときに
スラスラと応えてくれる専門家の方だと
とっても嬉しいし尊敬してしまいます。

だってこの質疑応答って
いわば台本にないアドリブじゃないですか。
はじめて目にした受講者の質問を理解して
その疑問点を見出して解消するんですよ。
これってけっこう凄い技じゃないですか。

なので、質疑応答で上手く応えられる方は
とってもとっても好印象になります。
また研修や講義を受けたくなってしまいます。

『親近効果』ということばがあります。
これは最後に得た情報に影響を受けやすい
という意味です。
これを研修に当てはめると
研修の最後となる質疑応答での印象が
受講生に強く影響を与えるということです。

つまり
良い質疑応答だったら最高の印象となるし
悪い質疑応答だったらイマイチな印象です。

なので私は質疑応答に力を入れると
けっこう大きいメリットがあると思っています。

しかし、先ほども言いましたけど
質疑応答はアドリブ要素が強め。
「力を入れる」といってもどうするの?です。

一般的には
「このような質問がきたらこう返そう」
と、ある程度“あたり”をつけておくものですが
デキる講師さんは更に上をやっています。

たとえば、一般的な想定問答
「このような質問がきたらこう返そう」では
ほとんどの場合「疑問」に対する答えしか
用意していません。

そこで受講生から「異論」、すなわち
「それってどんな意味あるの?」とか
「他にも同じようなものあるよね?」など
これじゃとても賛同できないよ
といった質問をぶつけられてしまうと
てんやわんやになってしまいます。

なのでデキる講師は
「疑問」と「異論」
二つのパターンを想定しておく
ということをやっています。

最後にふと思い出した話を。
数年前、とある研修に参加しました。
講師は若い女性でした。
質疑応答のときに、年配の男性から
「これってどうなんだ?」という異論が
講師にぶつけられる場面に出くわしました。

私の目には
「こんな小娘の言うことなんて
俺は認めねーぞ?納得させてみろ」

といった強いニュアンスを感じられました。

ハラハラしながら見守っていましたが
とんだ杞憂でした。

その女性講師は笑顔をくずさずに
実に理路整然と疑問点を解消していき
数分こそ時間はかかりましたが
ついには年配の男性の表情を変えたのです。

素直に凄い!と思いました。
言葉の力とたゆまぬ研鑽の力を
これでもかと実感させられた話です。


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