ハクセキレイ

自分の言葉で書く

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最近の記事

「ある日突然、道筋が見える」という感覚と、忘れてはいけないこと。

今日は少し、歯科医師という仕事において求められる思考回路が、スッと繋がった感覚があった。小さくはあるが''歯科がわかってくる''の第一歩が歩めた気がしたので、ここに残しておきたい。 同期に相談されたインプラントの症例では、最近勉強した訳でもないのにインプラント埋入の適応条件がスラスラと口から出てきたし、先生の患者さんのパノラマを見ながら「こことここはExtかな。他にも危なそうな所あるし、今後を考えるとPDにして適宜増歯が無理ないかなー。Extから3ヶ月は臼歯で噛めなくなるか

    • 結婚式

      人の結婚式に行くと心がささくれ立つ。 自暴自棄になり、自己不信が息を吹き返し、自己嫌悪を抱く。 祝福と感動の涙を流すが、感動が胸一杯にはならず、最後には心が静かにくたばる。 また気付く。 「大事な人を守る」「幸せな家庭を築く」「二人で歩んでいく」なんて言葉を心から発せられるほど、自分が自分を信用していない。 消したい過去を何かに昇華することなんて出来ない。忘れてしまうことも出来ない。 結婚ってなんであんなに綺麗で素敵なんだ。その綺麗さに似合うだけの心なんてもの、持

      • マクロビオティックでアロパシー医療に立ち向かう(道標の書留)

        なぜマクロビオティックを勉強するのか。大事な人を守るためには、医療ではなく正しい食が必要だと思ったからだ。 今私が捉えている医療はこうだ。いのちを侵すような病気の発症を偶然説で片付け、発症した人に「患者ラベル」を貼って医療の枠組みに入れ、姑息的な治療でお金といのちを蝕む。治ることなんてない。後戻りできない状態になるだけだ。 敗戦をきっかけにアメリカの言いなりになって始まったこの腐った医療ビジネスを、自分の家族や大事な人に対してやれるのか?真実を知っていればこんなこと普通の

        • その静謐さが寧ろ残酷な私の失恋の話

          上手く文章に纏められる気がしない。この気持ちにぴったりハマってくれる言葉を探してみても、頭の中がぐちゃぐちゃでよくわからなくなってくる。こんなの久しぶりだ。だけどそうだ、この人との恋愛のさなか、いつだって私はぐちゃぐちゃだった。 ーーー 別れてから1年半ほど経ったある春の日の夜、大学卒業で離れる前に、最後に2人で会うことになった。 私はこれまで随分と長い間その人との関係のことで頭が一杯だったが、暫く会わないことが助かってか自分なりに整理がついたと思っていた。恋情は無くな

        「ある日突然、道筋が見える」という感覚と、忘れてはいけないこと。

          頑張っていないと居られない世界でこの先も。

          そうだ、学校が苦手なんだった。 先日友人との会話の中で、自分が学校という場所が苦手であることを素直に話したことがあった。友人に話すということによって、自分が昔から学校が苦手で、苦手なりになんとか通っていけるために振る舞い方やマインドを変えてきたことをハッキリと認識することとなった。 そうだ、学校が苦手なんだった。 ーーー 今あることは過去の積み重ねだから、よく過去のことを反芻する。遡れば小学校中学年までは学校が好きだった。辛くなったのはそこからだった。 記憶が曖昧だ

          頑張っていないと居られない世界でこの先も。

          読書感想文「一汁一菜でよいという提案」(土井善晴)

          「一汁一菜でよいという提案」 これがこの本のタイトルだが、たったこれだけの言葉が、料理をする多くの人を苦しみから解放し、また失われつつある和食、延いては日本人の美徳の息を吹き返させるほどのメッセージを持っている。強い言葉ではない。謙虚で穏やかな優しさに満ちていながら、芯の部分に力強さを思わせる言葉だ。土井先生が説いたのは、一汁一菜という和食の型であり、その背景としての日本人の伝統的な、美しい生き方そのものであった。 自分で料理する時、私もまた献立に悩んでネットでレシピをあ

          読書感想文「一汁一菜でよいという提案」(土井善晴)

          数の世界と尊い命

          私はこれから、ある一定の将来が約束された職業に就くことになっている。 愚直に真面目に学業をやってきてここまで来ている。この先に見える道にも線路は敷かれ、途中にハードルがいくつか設置されていて、順調に飛び越えていけば、金銭的な心配をせずに済むし基本的に敬われながら生きていくことになるだろうなと思う。 でも、定量的な評価が常に下されるこの業界にいつまでも身を浸して良いのだろうかと思う。 この業界に捧げている人々を日々目にしている。そこには自分が尊敬できる人間がいない。 「

          数の世界と尊い命