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目的志向の研修会

HSK監督官新人研修を受けました。HSKとは中国政府公認の中国語試験で、その試験監督になるための研修です。HSK受験者の中で、ある一定の水準をクリアした人の中から試験監督を募集するそうですが、広島県の試験監督が不足しているらしく、今回対象に選ばれ、希望しました。

中国人による研修を受けるのは初めてのこと。充分な予習の上に順調に進めば2時間半で終わるかも、場合によっては3時間半かかるかも、という案内を余所に、結局5時間近くかかりました。

目的志向の中国。目的を達成することが重視です。日本なら何としてでも決められた時間内におさめようとするところ、目的のために時間は関係ない、という相違を味わいました。

その研修内容はというと、これも日本でよくある座学中心の研修とは異なり、発表と実践の連続。中国語の語学力を身につけていることが前提ですから、まずは中国語による1分間スピーチ。それも体内時計による自己判断の1分間。受験生にとって残り少ない時間がどれだけ重要か、ということを体で感じるための実践でした。

今までにないタイプの研修を受けながら、時間が延長しようとも誰も退出しようとはしません。むしろ、終盤に向かって緊張と高揚感が高まり、疑問点があれば次々に発言、不明な点は確実にクリアにし、同じ目的に向かって皆さん真剣でした。そして、研修を受けた全員が最終的に試験監督としての登録を希望したのです。

そう、この緊張感と高揚感。まるでM.ラヴェルの『ボレロ』のように。


上記画像はHSKが提供しているものです。新人研修を受けた私はステップ1の段階。少なくとも国内認定は到達するとして、その先どこまで進むかわかりませんが、自分の主たる目的を達成するための手段としてステップ4を目標に掲げてみましょ、と思えるほどやる気が漲る研修会でした。

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