【中高生向け】がんばらないノート術 #3
前回(第2回)
授業ノートのススメ (後編)
「余白」はすべてを解決する
ノートの作り方や、勉強の仕方などでWeb検索してみると、紹介しているサイトによっては5~20項目くらいのポイントを挙げています。
多い!多すぎる!
予習や授業中のノートテイクにそんなたくさんのことを気にしていられるかー!それで頭がいっぱいになって、重要な学習内容が入ってこなくなるわー! (cv. おいでやす小田) という気分です。もちろん、それらの項目がすべて悪いわけではありませんが、気にすることは少ない方が良いに決まっています。
皆さんがノート作りで気を付けるのはたった1つだけ、「余白」作りです。
中高生のノート作りにおけるすべての悩みは、余白を意識的に作ることで解決すると言っても過言ではありません。
すべての道は余白に通ず
いろんなサイトで紹介されているような、
・行間を空けること
・タイトル行と本文行を分けてインデントすること
・様々なノート術における紙面の区分け
・黒1色ではなく、蛍光ペンや色ペン使うこと
・復習時に書き込めるスペースを空けておくこと
これらはすべて余白作りに通じています。
(これらが全て同じレベルの問題というわけではなく、レイアウトの問題や書き方の問題などをごちゃ混ぜにしています。本来別々に考えられるべきですが、余白作りとしてまとめることで思考の負荷を減らしましょう。)
余白を活かしたノート作りの考え方について
第2回記事にて、≪復習することを前提としたノート作りの例≫を示しました。詳しく見ていきましょう。
《分割する》
教科によってノートの作り方は異なりますが、どの教科にも共通するエッセンスとして、インプット→アウトプットの流れをノートの中に作っていくことを意識してみてください。
例えば英語であれば、ノートの見開き左側に本文を書き、右側に和訳を書くことはよくあります。(時代遅れと揶揄されることもありますが。) また、それぞれのページ下部4分の1程度を板書や感想コメントを書くことにも使えます。
数学であれば演習スペースを広くとりたいと思うので、1ページの左側を問題演習に、右側5分の1程度を教員のコメントや自分で疑問に感じたことをメモするスペースにしてもいいかもしれません。
このように、左から右(国語だと右から左になるでしょう)、または上から下のようなインプット→アウトプットの流れを紙面上で作ってみてください。意図的に区切ったスペースにこの「流れ」を書き分けることによって、後から見たときにどの情報がどこにあるかを探しやすくなります。
(区分けに悩む場合は縦か横に線を1本引き、使いやすいレイアウトを試行錯誤してみましょう。)
《濃淡をつける》
疑問や感想、まとめなどをメモしておくのは意外と大事です。記憶のとっかかりを作ることで、復習時に授業の光景を思い出し、より内容を理解しやすくなります。
色ペンで下線や囲いをつけたり、蛍光ペンでハイライト引いたりして重要な語句を強調する場合もありますよね。よく言われるのは「やりすぎ注意!どこが重要か分からなくなる!」みたいなことです。(授業の内容は全部重要です、というクソリプはやめておきましょう。)
黒だけでノートをとるのも避けたいところですが、何色も使うのではなく、黒+2色(+同系色の蛍光ペン)程度が見やすいと思います。
そのような色でもって情報に濃淡をつけることで、紙面上の「流れ」を見やすくし、復習時に見返す大変さを減らしてくれます。(黒だけでびっちり詰めて書くと復習時に非常に疲れることの裏返しです。)
試行錯誤しよう
結局のところ「楽に」いろいろできるためには、少しは頑張らなければいけません。何を頑張るかというと、上で書いたような余白作りを自分の中で「当たり前にする」ことです。
どんな勉強でもそうだと思うのですが、初めは、何かを覚えてそれを頭の中から取り出すのは少し大変です。でもそれを繰り返すうちに、その大変さは少なくなり、最終的には思い出そうとすることなくその知識やスキルを使えるようになります。
ノートの作り方を自分の中でルール化することは、より勉強の内容に集中できるようになることです。もちろん慣れないうちは思うようにならずモヤモヤするかもしれませんが、大事なのは試行錯誤です。
試行錯誤の中で意識するのはたったひとつ、あなたに合う余白を作ることです。
テキトーな余白ではありません。意識的に紙面を区切り、情報の濃淡をつけ、楽に復習できるノートを作っていきましょう。
次回(第4回)
(あとでリンクを張ります)
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