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今週のアニメ業界関連ニュースまとめ 2024/1/16 #128

クリエイティブよりも、ビジネス関連強めのアニメニュース・記事をキュレーションしています。
1月も半ばになりますが、TVアニメよりも、劇場アニメ関連のニュースが多いですね。劇場版『SPY×FAMILY』も好調ですし、良いニュースが目につきます。一方TVアニメは、収支の「結果」が目に見えにくいので、記事にしにくい面もありそうです。


劇場版SPY×FAMILY:興収48.5億円突破 361万人動員 動員4週連続首位

集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の遠藤達哉さんのマンガが原作のアニメ「SPY×FAMILY」の劇場版「劇場版 SPY×FAMILY CODE:White」(片桐崇監督)が2023年12月22日に公開され、24日間で興行収入が48億5000万円を突破したことが分かった。

一昔前までは、ジブリ作品のように「劇場アニメ」はTVアニメと一線を画すポジションだからこそ、人気を博していたところがありました。とはいえ『鬼滅の刃』『呪術廻戦』あたりから、TVアニメの延長線上にある劇場アニメが強くなってきました。一部のメガヒット作品に興収が集中する中、TVアニメ出自の劇場アニメは手堅くヒットが狙えるポジションにあります。この傾向は長く続く可能性が高いと思います。

1月『コナン』編集版、2月『鬼滅』先行上映は慣例化? 閑散期の穴埋めも抜かりない東宝

1月第1週の動員ランキングは『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』が週末3日間で動員39万9000人、興収5億5000万円をあげて3週連続1位に。1月8日までの累計成績は動員329万6500人、興収44億1300万円。

映画館という場が映画だけではなく、ODS上映を展開して久しいですが、TVコンテンツからの進出も一つの潮流です。実績もあげている東宝の戦略は、理にかなっておりますね。今後は、トップ人気作品以外まで裾野が広がっていくか注目しています。

わが国アニメ産業の現状と課題

わが国のアニメ産業には、海外市場を活路として付加価値を大幅に増加させうるポテンシャルがある。これを実現するためには、日本産アニメの質を維持・向上させつつ、生産能力を大幅に引き上げていくことが求められる。

日本総研による渾身のレポートです。「アニメごとに結成される製作委員会において、制作会社が著作権の一定割合(例えば3割)を確保できるような制度を、政府が主導して10年程度の時限措置で導入するのは一案である」とのこと。法的根拠も乏しいですし、制作会社に著作権料が支払わられても、アニメーターまで行き届くは疑問ですが、社会実験としては興味深いです。

「生成系AI」を安心・安全に活用できる制作環境の整備目指す 「アニメチェーン構想」発表

生成系AIにまつわる著作権や倫理的問題を解決し、コンテンツ・エコシステムの拡大を目指す「アニメチェーン構想」が発表された。

誰もが一度は考えたことがありそうなビジネスモデルですが、実現性を考えるとなかなかアクションし難いのが正直なところ。今回は、アニメ業界のど真ん中ではなく、周辺の関係者が集まって展開されるので、第一歩は踏み出しやすかったのかもしれません。イノベーションは辺境で起きるのが常なので、可能性はありそうです。

アニプレックス、KADOKAWA、TOHO animationなど過去最大規模の開催に‼世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」出展社情報&ビジュアルが解禁!

1/19(金)山口勝平、種﨑敦美のナレーションによるAnimeJapan KICKOFF 2024の公開も決定!!

大型展示会の集客もコロナ禍前に戻ってきたので、今年のAnimeJapanも期待できそうです。なおビジネスデイの開催は、東京ドームシティの方でおこないます。

『スナックバス江』は、どうやってアニメ化されたのか? 明美役:高橋李依×森田役:岩崎諒太×芦名みのる監督に聞く、「アニメバス江」の作り方

『スナックバス江』が、アニメ化される――。
そう聞いた時、やっぱり驚いた。いや、「いつか来るじゃないか」とは思い続けていたけど、いざそれを聞かされると……ビックリする。

芦名みのる監督が、ずっとアニメ化したいと言い続けていたのが実ったのですね。やはり企画は声に出して周りに伝えることが大事です。企画は一人だけでは成立させられませんし。他にも声優関係の制作裏話しなどボリューム満点のインタビューでした。

アニメ視聴で被災地支援 石川県が舞台の「花咲くいろは」シリーズ、全26話+劇場版をチャリティー配信へ

石川県の温泉旅館で働く女子高生たちの青春と成長を描いたアニメ「花咲くいろは」シリーズが、元日に能登半島を中心とする地域を襲った震災からの復興を目的としたチャリティー配信を発表。1月12日18時からYouTubeでプレミア配信されます。

アニメ含めエンターテイメントコンテンツは、ただの娯楽で不要不急のものではない……とコロナ禍で、さんざん言われ続けてきましたが、今回の『花咲くいろは』のようにYouTubeでチャリティー公開→配信収益を復興に充てることもできます。エンタメには花だけではなく、実もありますね。

【アニメタイトル文字数選手権】なろう系/異世界ファンタジーが長そうと思い数えてみた

「最近ロボットアニメが減っている」「女性声優の少年ボイスが最近少ない」といった耳心地のいい話が本当なのかどうか調べるのが大好きな筆者。今回は、SNSで見かけた「最近のアニメのタイトルは長い」という説について調べてみました。

文字数が多いタイトルブームも長いので、そろそろ頭打ちだろうと思っていたら、更新し続けているとのこと。今年は最も文字数が多いタイトルである『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました2nd』が放送されます。どこまでブームは続くのでしょうか。

ゴールデングローブ賞アニメ映画賞に「君たちはどう生きるか」

アメリカでアカデミー賞の前哨戦とされるゴールデングローブ賞の各賞の発表が行われ、アニメ映画賞に宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が選ばれました。

全米でも興収1位を獲得しましたし、選出される余地はあったと思います。純粋な「商業アニメ」ではない作品ではありますが、作家性が強い(≒芸術性が高い)ので、賞レース向きの作品だったのかもしれません。

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