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②最良の選択(決断思考法)


第二:正しい判断は<理性>から生まれる

*感情で判断する100%間違った結果になる。

誰しも感情を持っています。 感情とはその人が持っている本能的な情動で、常に自分を中心にしている主観です。
仏教では、これを<煩悩>と呼びます。
単純な感情に、<好きか嫌いか>という選択があります。 
自分が好きなことは積極的にやりたいし、嫌なことはなるべくやりたくない強い感情が出てきます。
しかも感情は、その時々の状況によって移ろうものであります。「昨日はこの仕事好きでうまく進んでいたのに、今日になったらやりたくなく、うまくいかない。やりたくない。後回しにしたい。」と言ってしまうと社会は成り立たなくなってしまいます。
 このように感情で動くと社会は立ちいかなくなり、崩壊してしまいます。
感情よりも理性がいつも勝っているなら、犯罪をするという選択はしません

そして理性がどんどん大きくなっていくと、感情は抑えられ、何かを判断選択するときに、感情的なものが選択の条件に、ならなくなってきます。

*理性は育てていくもの
理性は誰も生まれつきに持っているものではありません。
学ばなければいけなく、努力し育てるものです。
社会である程度人に認めてもらうためには、礼儀やマナー、ルールは不可欠です。
学べば学ぶほど、いろいろな物事の事実を知れば知るほど、理性のレベルは上がっていきます。理性のレベルが上がると、感情で判断することが減り、間違いや失敗をすることが少なくなります。
 また自分の選択が正解や成功に導かれると、そこに喜びが生じます。
そして、充実感がまた次の正解を出すことができ、さらに次の正しいふるまいをすることへのモチベーションへとつながり、理性の好循環が生まれるのです。
何気なく選択していることが、すべて正解の選択であるなら、その人は幸せを感じるでしょうし、そのようなところまで学んで、理性を育て上げることができなければいけないのです。

*ポジティブな感情は、まやかしです。
感情というのはすべて主観<我>ですから、どんなに明るく前向きに見えても、やっぱり自己中心的なもの、わがままなのです。
一見、ポジティブのように思えても、いつのまにか、自分に都合のいいことに変換され、正しい科学的判断が鈍るのです。ですから、勘定でする判断はポジティブだろうとすべて悪なのです。
誤解してほしくないことは、感情があることと、感情で判断をしていいことは、全く違うということです

善悪にも感情が入り込む、
だから世界はトラブルが絶えない。

*理性を磨くために必要なこと
理性を磨いて正しい判断をできるようになるにはどうしたらいいのでしょうか? そのために必要な資質は、大きく3つに分類されます。

①自我に気づき、客観的な視点を持つ
②自分の意思を明確に持つ
③正確な知識や情報、データを得ること

2番目の<自分の意思>というのは、割と誤解されやすいところです。
こうしたいという気持ちは、欲や怒りの感情から生まれることもあります。
しかし、一人の人間として(自立した大人)こういうことを自分は実現したい。というはっきりとした意志やビジョンがなければ、幸せな何かを実現するための強いエネルギーが出ません。

 自発的な意欲、やる気がなければ自分の行動を変えることはできません。

最後は知識の学びの大切さです。
この3ポイントが大事ですが、さらに必要なことがあります。
それは、立ち止まらずに、常に成長し続け、進化していかななくてはいけないということです。(脳科学的事実から)
世界は絶えず変化しているのですから、その変化に対応できた生物だけが生きながらえるのであり、絶えず成長することで進化していくのですから、変化にも対応ができ、生き残る確率が非常に高いということです。
成長して進化する未来に幸福は必ずあるのですから、その目的を達成できる道が善の道であります。 

 まずは自分の自我を知るところから始めてみてましょう。

スリランカ上座部仏教 長老の法話より

 つづく(メンバーシップで解説します)

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