I wish your wish and happiness were the same.
学び舎の外。みんなが寝静まった後、一人中庭に抜け出す。
今日は上弦。満月になるまでまだ日があった。そのせいか辺りは暗く、自分の手元でさえ視界が少々おぼつかない。
薄っすらとした物影を頼りにベンチまで歩いて、腰をかける。膝を抱えれば、肌寒さは少し和らいだ。考え事に意識を移す。
どれだけ大切に思っていたって、それが他人を幸せにするとは限らない。最近、何となく分かってきた。
それは星の巡りで決まっているものかもしれないし、他人からの感情によって進むべき道が歪んでしまったものかもしれ