今日の自分がご機嫌になるために

三寒四温という言葉がぴったりの季節だ。
昨日は鏡のように晴れ渡っていた空が、
今日は色を失って無言になる。
春なんて嘘っぱちなのではないかと思ってしまうような空だ。

曇りの日には曇りの日の美しさがある。
風はほんのりと湿っていて、雨を呼びそうだ。
鳥たちがものすごい速さで教会の屋根の上を飛び交っている。

音楽を聴きながら散歩し、
肺にたまった汚れた空気を吐き出す。
薄い灰色の空に色を与えてくれるような素敵な音楽だ。

今の自分にできることは、歩いてみないとやはりわからないものだ。
(と、散歩しながら考えた)。
あの時こうしていればとか、
もっと頑張っていればとか、
色々ひとは思うものだけれど、
「あの時の自分」はあの時のベストを尽くしたのだろうし、
「今の自分」はやっぱり今、ここにしか存在しない。
過去の瞬間のどれひとつすっ飛ばすことなんて出来ないのだ。

じゃあ、今は何ができる？
じゃあ、今は何を求めている？
じゃあ、今日の自分がご機嫌になるためにはどうすればいい？

その問いが天気のように毎日変わったっていいのだ。
今日の自分がご機嫌になるために、
とりあえずカフェオレを飲もう。