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笹塚 心琴
2019年8月30日 21:01
1.偶然だ 血が赤いのもぬるいのもなかなか止まることがないのも 2.ブラウスのピンクのしみは確実に君に恋した盛夏の残滓 3.オレンジを食べた! 朝から君のこと早く壊してみたいと願う 4.たまさかに君の生存を知ったよ 鳥よ夜風よ黄金(こがね)に染まれ 5.人々は緑が多い方がよく想定内であればなおよい 6.皆様が空の青さを謳うなら私は何にも服従しない7.
2019年8月27日 22:11
1.わたしもう自分からログアウトして言葉の嘘を撃ち抜きたいの 2.笑われてちょうどよかった過日の碑 解すことのない世界を嗅いだ 3.シンメトリだけが正義の造形か 愛の急所は歪んでいるぞ 4.整った車内アナウンスばかりが皆を導いて気味が悪い 5.はみ出したその部分からカットします 余計なことを考えないよう 6.涙さえ質にいれたか親友のフリを続けて疲れた人よ 7.
2019年8月25日 13:44
1.ひまわりが怖いとないたセミたちの悲鳴を耳にぶらさげる午後2.結局は影になるのだ 星求め自分探しの旅に出たひと3.苦しさを分けてあげます あなただけ笑ってるのはおかしなことだ4.処世術 啓発本に生きるコツ ぜんぶいらない 私を返せ5.「誰もみなお友達です」なんて嘘 早く教科書から消去せよ6.私だけ花が咲かない種もらい水をやりつつまだ泣いている7.アリスより不
2019年8月14日 22:23
1新しいファミマが街に増えるたび居場所をひとつなくすのは誰 2容疑者と呼ばれた夏も青空で入道雲が威張っていたな 3斎場の灯りがついた夜にだけ許しあうこと許してほしい 4ビブラートできない鳥は殺してもいいんだよってママが言ってた 5手放した瞬間輝きを生む君のこと どこから食べてあげようかしら 6ウェディングドレスについた一点の汚いシミが私の残滓 7「
2019年8月12日 13:04
1間の抜けた顔で剥き出しの惰性をかじる君のまつげに浮く汗 2「星座って孤独を繋げてできてるの」君の仮説を葬り去ろう 3舌の根も乾かぬうちに発車ベルが聞こえたから旅に出ましょう 4シャボン玉は壊れるためにあるという秘密を暴き弾けたあなた 5残酷になれない夏の昼下がり ピアノ線だけ持ってきた君 6見上げても花火うつむいてもモグラがとろけていやがるから地獄 7シャム
2019年8月10日 10:36
1 ゆりかごは遠くにあって手を伸ばす理由もなくて夏が去ってく 2セミたちの声にまぎれてから笑う そんなあなたがやっぱり好きだ 3木陰から顔を突き出すバス停よ 優しい街に連れてってくれ 4光から逃れるために明日など何処にもないと言い聞かせている 5アスファルトに落ちたセミの抜け殻を踏んで己を空蝉と知る 6好きなだけ私を責めて構わない それがあなたの限界だから
2019年8月5日 23:40
夢を見て夢が破れて夢のなか夢にまでみた夢の世界よ 夏空を誰も見上げず笑ってる ノートの隅が日のあたる場所 あの夜を小瓶に詰めて朝が来ることを嫌がるまぶたに塗った 鐘の音が響いていると君は泣く カーテンだけがゆらと応えた 優しさはひまわりみたい うつむいて朽ちても誰も気にも留めない 空に星 地に海 風が歌う星 私の部屋は何処にもないの 何ひとつほんとのことを教えない それがあ