木からのメッセージ

最近なんとなくやりきれない気分になったり、落ち着かない気持ちになったときのための、とっておきの場所がある。それはご近所の病院の敷地内にある小さな森。この森は人工的に木を植えてつくった様子はなく、昔、この辺りは武蔵野の自然いっぱいの土地だっただろうから、その頃から生えている木がそのままあるのではないかと、なんとなく考える。

なぜそう思うかというと、かなり大きな木があるから。私は植物に詳しいわけではないのでよくわからないけれど、どう考えても樹齢わずか20年や30年ではなさそうな木が何本もある。だから、そんなふうに感じるのだ。その木たちは今の時期、青々とした葉を繁らせているが、夏には木陰をつくり、秋には葉を落とし、そして冬には葉っぱのない枝だけ残したシルエットをつくる。季節の移ろいを確かに伝えてくれる木々たちだ。

そして、彼らは動かないから、周囲がいろいろ変化していくのを、長い時間ずっと見続けてきたのだろう。もちろん人間ではないが、なにか違う力を隠し持っている気がする。

ここ数日、一日に一度はこの森に通い、木にもたれたり、木の幹に腕を回して、しばし目を瞑ってじっとしている。するとなにかインスピレーションのように言葉が私の頭の中に降りてくる。そういうことを信じない人はきっと妄想だというのだろうが、木に近づいて身体をもたせかけていると、なにか聞こえてくる声が確かにあると思える。

今日は昨日とは違う木に身体を預けた。このところ少し沈みがちだった私の心は、それだけで癒やされていく。そして今日は「すべては必然だった」と木が言った。とても納得した。

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鬱蒼と繁った木々の間に差し込む光はキラキラと眩しくて、爽やかな気分にしてくれる。今の住まいの周辺は特に好きでもないが、この森だけは私のお気に入り。

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