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あとは勇気だけだ。

『2件目に行こう!!』

 飲み会でよく言われる言葉だ。
 先日の失敗が思い出されるけど、今回は失敗の話ではない。
 飲み会の二次会でよく行くことのあるカラオケの話である。
 行くのが当たり前のように書いてみたけど……

 今の若い子はカラオケなど行くのだろうかと……ふと考えてみる。

 よくよく考えてみると飲み会でさえ行かないのが今の若い世代である。二次会のカラオケなんか行くわけもない。
 まあ、若い子の話はいい。

 そもそも気が合うかどうかも分からない会社の同僚や上司と、貴重な時間を使ってまでなんで食事をしなきゃならんのだという若い子の気持ちはボクにはよく分かる。ボクは昭和に近い平成世代だから、今よりも昭和の名残があり、会社の飲み会は絶対に参加だったのだけど、呑めない酒を無理やり注がれて呑まなくちゃならない飲み会なんか今考えても出たくもない。
 そして無礼講とか言っておきながらこちらが若さゆえに犯してしまった礼儀に欠いた行動は許してもらえない。
 いや、これね。
 呑んだ勢いで失礼なことしているならそれはいくら無礼講とは言うものの気をつけなければいけない話なんだから後で怒られるのも分かる話なのだけど、ボクが言いたいのは若い子が知らないで礼儀に欠いた行動を取る場合なのだ。
 例えばお酌しに行かなかったとかそんな感じのやつである。

 あのさ。

 無礼講って言ったじゃん。
 後からそんなこというのは卑怯じゃね?

 お酌?
 知らないよ。
 飲み会の席ぐらい好きに呑ませてくれよ。

 こんなやつらがいるから今の若い子は飲みに行きたがらない。
 まあ、分かるよ。

 だから若い子の話はいい。
 まあ、どこかで彼らの考え方に触れてみたいとは思うけど、別にそれは飲み会の席でなくても良い。
 ただ介護業界は衰退産業だから、ボクのようなおじさんが業界では若い部類にはいるので、いつまでも若い子と話す機会などないのだ。

 さて今回は何が話したいかというと飲み会の二次会に行くカラオケの話である。

 あれ……
 意味なくない?
 ボクはお酒の席で会社の同僚といろんな話をするのが好きだ。
 仕事に対する考え方が知れると自分のプラスになると思う。できれば若い子の価値観にも触れてみたいと思う。
 価値観はそれぞれだけど、彼らからも学ぶべきことはたくさんあるはずなのだ。
 まあ、しつこいようだけど若い子なんて介護業界にはいないのだけど。

 ただ話をするという意味ではカラオケではゆっくり話もできないではないか。
 その上、やることといえば下手な歌を歌いあうだけ。他人の歌は聞いてないし、自分の歌は誰にも聞いてもらっていない。
 結局自分が歌いたいものを歌って終わり。
 まあ、知っている歌があれば一緒になって歌って盛り上がるけど……別にそういうことがしたいわけでもないのだ。

 カラオケってどうせ誰も聞いてないんだから、一人で行くのが正解だと思うのはボクだけだろうか。

 『さみしいじゃん』
 そんな声が聞こえてきそうだけど、どうせ複数人で行ったところで誰も他人の歌など聴きやしないのだ。
 だったら一人で好きな歌をガンガン歌って一人で盛り上がってるほうが楽しいと思うのはボクだけだろうか。

 最近は一人カラオケのお店もあるらしい。

 こんなことを偉そうに言っているボクも昔の価値観に凝り固まっているおじさんの一人だから、そういうお店に入店する勇気はない。
 でも実はちょっと行ってみたいな、とは思っている。

 ただそう思うだけで足はそちらには向かない。

 あとは勇気だけだ。

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