子どもたちの自己肯定感について考えた結論

1.考え始めたわけ


子どもたちの自己肯定感について考えていました。
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そもそもなんで私がそんなこと考え始めたかというと、毎学期全校児童に取ってるアンケートの項目に「自分のことが好き」という項目があって、それに「はい」か「いいえ」で答えるのですが、
そこに「いいえ」をつけてる子が思いの外多かったからです。

2.訊いてみた

今度は1時間授業を組んで、子どもたち全体に聞いてみました。

「誰でも、自分のことを好きな時と嫌いな時があると思うんだけど、どんな時に自分が嫌いと思う?」

たくさんの子が教えてくれました。

・鬼ごっこでつかまった時
・ドッジボールで当たった時
・失敗した時
・テストで間違えた時
・怒られた時
・わかってるのにできなかった時

などなどが出てきました。
他人との関わりが出てこなかったので、
「だれかとうまくいかない時とかも、先生は自分が嫌いになる。みんなはどう?」
と聞いたら、半分くらいの子が「あるー!」と言っていました。

次に
「じゃあ、どんな時に好きになる?」
と訊いてみました。

もっともっとたくさんの意見が出ました。

・何かが上手くできた時

が圧倒的に多くて、遊び、ゲーム、勉強、習い事と多岐に渡っていました。

他に、
・楽しかった時
・こんなことやったら楽しいかな、と友だちに提案したら、本当に楽しかった時
・褒められた時

というのも出てきました。

出てこなかったので、
「先生は、誰かの役に立てたり、感謝されたりすると、自分って良いじゃん、って思うけど、みんなはどう?」
と訊いてみると、かなり多くの子が賛同してくれました。

「先生、好きになる時の方がたくさんありすぎるから、嫌いになる時をもっと考える?」

と言った子がいたので、

「このままでいいんだよ。好きになる方が多いなんて素敵だね。」
とまとめ(?)ました。

3.よく考えたら最初から分かってた

「誰でも、自分を好きな時と嫌いな時があるんだね。そういえば、◯◯さんがどっちにも丸つけてたね。」
と言うと、

「うん、選べなかった。」
とその子が言いました。

そうだよ、私は最初からその結論をずっと自分で言ってたな、と思いました。

自分のことを好きでいると幸せだから、好きな時が増えると良いな、
とは思うけど、
ずっと好き、なんてあり得ない。
嫌いな時があったって普通じゃないか。

今回の結論は、
「こういう時、自分が好きになるから、自分が好きと思えることが増えたらいいね。」
以上のことはないのだ。

4.子どもたちの感想

子どもたちが書いてくれた感想を見ました。

・自分のことが好きな時も嫌いな時もあるんだなーと思った。

が一番多くありました。他に、

・自分は◯◯な時自分が好きって思う。
・みんなのことが知れて面白かった。
・なるべく自分のことを好きでいたい。

というのがありました。

うん、それでいいし、みんなのことが聞けたのがお互いにとっても良かったと思いました。

5.ていうか、このアンケート何?

そもそも、このアンケートが発端でしたが、こんな質問に、2択で答えられるかい!!と思ってしまいました(笑)。

他の設問は、
「友だちにいやなことを言われますか?」とか
「相談できる人はいますか?」とかだから、
2択で答えられないことはないけど、
「自分のことが好きですか?」
は「はい」「いいえ」で答えられる質問とは思えません。

集計して提出しなくてはいけないから、つい引きづられて二元的に考えてしまいましたが、
これは次元が違うなーと思ってしまいました。

あと、一年生の大半の子は、自分のことが好きとか嫌いとかは、鬼ごっこでつかまったりテストで間違えたりすることと連動してる感じなんだなーとも思いました。

思い通りに上手く行ってないことが多いか少ないか、のバロメーターくらいにはなりそうですけどね。

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