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なんでやめたんだっけ。

今日は保健体育科目で選択したバレエの授業があった。初回だったので、立ち姿を確認するくらいだったけれど、実際の動画を見たり、先生のお話を聞いたりした。

結論から言うと、私はバレエを嫌いになんてなってなかった。何年経っても、踊ることにはときめきを感じるし、自分が見るのも好きだ。そこで考えた、振り返ってみた。

「私、なんでバレエやめたんだっけ」

何よりも大きな理由は、英語のレッスンと曜日が重なったからだった。バレエと英語を天秤にかけたときに、私は英語を選んだ。今まではこれにな納得していた。でも、本当に英語を優先したのは自分の選択だったのだろうか、とも同時に思う。

振り返ってみると、19年間の人生において、私は何よりも英語に時間をかけたと思う。インターナショナルの幼稚園で育って、そこのアフタースクールに小学校の6年間通って。中学受験で県内で一番偏差値の高い女子校を蹴って、英語教育がより充実している女子校を選んで。終いには、大学も英語の力で入ったようなもんだ。

よくよく考えれば、英語には人生の大半を支えられてきた。他に選べなかったもの、手放さざるを得なかったものもたくさんある。だけど、多分英語が私になかったら、今と同じ人生は一ミリも歩めていないと思う。そんな人生を想像するのも、なかなかに面白いけれど、、。

英語をしていなかったら、何がしたかったか考えてみた。バレエを続けたかった。(ただし、怒鳴らない先生の元で。)あとは、ヒップホップももっと真剣に練習してたかも。楽器が習いたかった、今でも楽譜を読むのは一苦労。あとは歌。ボイトレとか気になってたんだよなぁ。

タラレバばかり並べたところで、他の人生が歩めるわけでもないし、人生が数年分巻き戻るわけでもない。(そしたらもう一度大学受験をしないといけない羽目になるので、それはごめんだ笑)だけど、やっぱり考えてしまう。今とは違う道を歩んでいたら、、。

時々、学力以外で人が判断される世界になればいいのに、と思うことがある。この世には勉強だけでない、素晴らしい能力の持ち主がたくさんいる。スポーツ、音楽、アート。だけど、今日の社会は人を「学力」の枠に入れて考えてしまいがちである。自分をもそんな呪縛で操っている気さえしてしまう。

高校までの自分を振り返ってみると、正直つまらない人生を送っていた自信がある。勉強だけの世界にすごく縛られていたと思う。

だからだろうか。その反動で大学ではいろいろなことに手を出したくなってしまっている。環境系の勉強会、平和活動、授業でバレエやピラティスをとってみたり、教育について議論したり、本屋の現状について話を聞いたり、、。

高校の時に、もっとアーティスティックな世界にどっぷりと浸っておきたかった、と今なら思う。別に友達と遊ぶとか旅行するとかじゃなくて、ただ、自分が自信を持って好きと言えるものが、もっとたくさん欲しかったんだと思う。

高校の私には英語以外の武器がなかった。そんな思いを抱えながら生きていた気がする。

今はどうだろう。少しは手持ちの武器が増えたのだろうか。わからないけれど、好きなものも、やっていてワクワクすることも増えた。

高校生の頃の私へ。

大丈夫だよ、今は挑戦することに恐れずに、新しいことにたくさん手を出してるよ。英語「しか」ないとか言わないで、英語はあなたをたくさんたくさん助けてくれているから。でも、英語以外もたくさん頑張れてるよ、好きが増えてるよ。

大学1年生同士の会話を聞いていると、去年の自分が懐かしくなる。LINE交換をしている様子を目にすると、自然と笑顔になる。

今の私へ。

東京2年目。ちゃんと、少しずつ、大人になれてるよ。

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