フォローしませんか?
シェア
ayunoi
2016年3月3日 22:35
分厚い本を渡されたずっしりと重量感のあるそして、いい素材の紙を使っているであろう、固い本。「この中であなたが望む人生を選んでください。その通りに歩むことが出来ます。」冷たい笑顔で言い放つ。ペラペラっと中をめくってみる大きなソファに座って脚を組む男性。いいスーツを着て優しい微笑みをしている。一目でわかるお金持ち。かと思ったら良い具合に日焼けをしたサーフボード片手に写る若そう
2016年6月30日 02:42
「飲み物を買ってくる。」そう言って、加奈子は部屋を出て行った。加奈子がこのアパートに来たのはこれで2回目だ。加奈子とは高校からの付き合いで、よく遊んでいたグループの仲間。高校卒業後、大学進学で大半は上京をした。私と加奈子だけが地元に残った。地元残り組の私たちは高校の時よりも仲良しになった。地元の新スポットにはほとんど行ったし、年に1回は旅行にも行った。クリスマスも誕生日も年越しも加奈
2016年7月17日 02:27
潮を含んだ風が私の身体にまとわりつく。一定の流れる波を見ていると、すべての感情を連れ去ってくれるような気がする。*暗い夜の海に浮かぶ船、明るいライトを照らしているのはイカ釣り漁船だから、そう教えてくれたのはあなたでしたね。地元にもこんなに綺麗な海があったことも、その海への近道も、教えてくれたのはあなたでした。車の中はいつもあなた色でしたね。好きな音楽は同じでも、選曲はまったく違