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ストレスによる肌荒れを科学的に解説!「しごでき」こそ美肌を保つ秘訣を知ろう

はじめに
今回の記事では、ざっくり概要が分かる要約動画を掲載しました!
「動画」と「文章」で記事の内容をお楽しみいただければと思います。

初めまして。COCO.libraryスタッフのゆうくです。
僕はCOCO.libraryスタッフで唯一の男性スタッフです!
美容感度の高い女性の中で、日々男性ならではの目線で企画を作り、美容記事の作成に奮闘しています。
(そんな毎日の奮闘をTwitterで発信してるのでぜひそちらも覗いてみてください。笑)

そんな美容に囲まれた日常を過ごしている僕ですが、今回は「ストレス※と肌荒れ」に関してまとめました。
※この記事では精神的ストレスを指しています。

というのも、世の中では「仕事のストレスで肌が荒れた」という声をよく耳にする一方で、僕の周りにはいつも忙しいのに肌が綺麗な女性が多くいます。(もちろんCOCO.libraryのスタッフ含めて)

この人たちも日々ストレスと戦っていると推測されるのに、なぜ肌が綺麗なのか?
そもそもストレスで肌が荒れるのは本当なのか?
という疑問から、ストレスと肌荒れの関係について徹底調査しました!


ストレスで肌荒れを実感している人はあなただけではない!

いつもと同じ手入れをしているのに、「あれ、今日は肌が荒れてる…」と感じた経験はありませんか?
なんとなく振り返ってみると、仕事の忙しさなどでストレスが溜まっていた、なんて心当たりがあったりしませんか?
実は、そんな体感をしている人は約40%と少なくありません。(図1)

図1:ストレスが溜まった時に肌荒れを感じている人の割合
参考:ストレスの少ない生活が美容に有効であることを初めて実証 株式会社サティス製薬 


また、昨年Twitterにて「人間関係の断捨離が一番のスキンケア」というツイートがバズったりと、ストレスから解放されて肌が綺麗になったことを実感している人もいるようです。

では、本当にストレスが肌に悪い影響を及ぼしているのでしょうか?
たまたまそう感じているだけじゃない?なんて疑問もあると思います。
そんな疑問に答えるべく、ストレスによる肌荒れのメカニズムについて解説していきます!

ストレスを感じると分泌される「ストレスホルモン」

そもそもストレスを感じると、どんな反応が起きるかについて説明していきます。

ストレスは脳の奥にある「視床下部」と呼ばれる組織で感じ取られます。
そこから、2つの経路を通じてコルチゾールやアドレナリンなどの様々なストレスホルモンが分泌されます。

これらのストレスホルモンは身体に様々な影響を及ぼすことが分かっています¹⁾

図3:2つのストレス反応経路

ストレスホルモンは肌荒れを引き起こす可能性がある

では、これらのストレスホルモンは肌にどんな影響を与えるのでしょうか?
実際にストレスホルモンと肌について調べると、様々な報告を見つけることができました。
その中でも、多くの論文で述べられている2つの要因をまとめました。

1.肌の保湿因子を減少させる

ストレスホルモンは、肌保湿因子の一種である「フィラグリン」を減少させることが確認されています⁴⁾⁵⁾。

このことから、ストレスホルモンが増加すると、
肌の保湿因子の減少

バリア機能が低下して肌の乾燥が起こる

肌が外部ダメージを受けやすくなる

というメカニズムで肌荒れが起こると推測できます。(図4)

図4:ストレスホルモンによるバリア機能低下のイメージ

2.アクネ菌による肌の炎症を促進させる

ストレスホルモンは、ニキビ発生に関連の深い皮膚常在菌の一種「アクネ菌※」に対して下記の影響を与えることが示唆されています。
※アクネ菌は過剰に増殖すると、肌の炎症を起こす。
・バイオフィルム形成(菌が集合体となり膜を作ること)を促進させる⁶⁾
・アクネ菌による肌の炎症をさらに促進させる⁷⁾

このことから、ストレスホルモンが増加すると
アクネ菌の集合体が形成されやすくなる

増えたアクネ菌が炎症を起こす

炎症をさらに促進させる

というメカニズムで肌荒れを引き起こすと推測できます。

図5:ストレスホルモンによるアクネ菌炎症の促進イメージ

ストレスホルモンが肌荒れを引き起こすメカニズムのまとめ

a)ストレスを感じると「ストレスホルモン」が作られる。
b)ストレスホルモンは、
 ・肌の保湿因子を減少させ、バリア機能が低下する
  
→外部からの刺激を受けやすくなる
 ・アクネ菌による炎症を促進させる
  
→肌内部からの刺激を受けやすくなる
c)外部&内部の刺激を受けやすい肌状態になり、肌荒れリスクが高まる(図6)

ストレスホルモンが肌荒れを引き起こす要因は上記1,2以外にも多くの報告があり、精神的ストレスを感じると様々な要因が複雑に関与し、肌荒れリスクがより高まる可能性があることが指し示されています。

図6:ストレスホルモンと肌荒れの関係

ストレスによる肌荒れに有効的なスキンケアの提案

ここまでのストレスによる肌荒れのメカニズムを踏まえて、「ストレスを感じてしまったときの対処的スキンケア※」を提案させていただきます!
※今回取り上げた原因に対する対処として考えたスキンケアの方法です。
理論的には、の話であり効果の保証はできませんが、ご要望が多ければ僕が身をもって効果検証をします!

油分少なめに「モイスチャー成分」を取り入れた保湿をする

ストレス肌荒れは「肌保湿因子の減少」「アクネ菌による炎症の促進」が原因で起きている可能性があります。
そのため、アクネ菌を活発化させずに、保湿機能をサポートするために
・アクネ菌を増殖させる可能性のある油分が少ない保湿剤で保湿する
・保湿因子を補うために「セラミド」や「ヒアルロン酸Na」などの「モイスチャー成分」が配合されている保湿剤を使用する
というケアが効果的だと考えます!

殺菌成分と抗炎症成分を取り入れたスキンケア

ストレスにより、アクネ菌による炎症のリスクが高い肌状態になります。
そのため、アクネ菌の活性と炎症を抑えられるようにするために
・殺菌成分が配合されている洗浄系スキンケア製品の使用
・抗炎症成分が配合されているリーブオン※スキンケア製品の使用
※化粧水や乳液などのつけっぱなし製品
が効果的であると考えます!

これ以上ストレスが溜まらないように、自分に合った適切なスキンケアを選択しましょう。

ここまでの調査でストレスが原因で肌が荒れるのはやはり思い込みではないと考えます。
ただでさえストレスが溜まっているのに、肌が荒れてさらにストレスになって、、なんてことにはなりたくないですよね。
ストレスを無くすのは難しいと思いますが、ここで紹介したスキンケアを取り入れることで、肌荒れを阻止できるかもしれません。
忙しくても美肌を保つ女性を目指して、ストレス肌荒れのケアをしていきましょう!

ここまでお読みいただきありがとうございました。
「いつもストレス感じて肌荒れしてたので、今後のお手入れの役に立ちそう!!」など感じていただけましたらコメントをいただけるととてもうれしいです!
また、「オススメの方法を試してみたけど全然効果なかった…」などもあれば別の切り口で徹底調査をしてまいりますのでリクエストいただけると嬉しいです!

参考文献
1)痛みと鎮痛の基礎知識 技術評論社
2)うつ・不安にかかわる脳内神経活動と運動による抗うつ・抗不安効果
 北一郎他, スポーツ心理学研究会 2010年第37巻 第2号 133-140項
3)ストレスの正体は? IME医療教育研究所
4)ストレスが肌のうるおいを奪うメカニズムを解明
 ポーラ・オルビス ニュースリリース
5)アドレナリンが肌の保湿とバリア機能に及ぼす影響
 小田 彩水他, フレグランスジャーナル : 香粧品科学研究開発専門誌 49 (12), 
    39-43, 2021-12
6)Acne and Stress: Impact of Catecholamines on Cutibacterium acnes
   Valérie Borrel他, Front Med (Lausanne). 2019; 6: 155.
7)グルココルチコイドによる培養ヒト角化細胞のToll Like Receptor2の発現増強,柴田道男他, 日本化粧品技術者会誌 2011年45巻3号p.199-206

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