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父がコロナで入院した

先日、わたしの父が新型コロナウィルス陽性となり入院しました。
退院までのことを書こうと思います。

入院までの経緯はこちらから

病気になって入院したら誰もが不安になると思います。
コロナで入院って、とくに「わからない、知らない、どうしていいかわからない」が多すぎて余計に不安になるように感じました。
そして、今入院を待っている方がたくさんいるというニュースを見ると心が痛くなります。私が住むところが入院できる地方で、申し訳ないけれど、よかった・・・と思います。
ここからは、あくまで私の経験で誰もそうなる、そうしてくれるものでは無いことをご理解の上読んでいただければ、と思います。
できる限り調べたこと、不安を解消できること、やっぱりよくわからないことを伝えたいと思います。

不安その1 病状の進行がよくわからない
お医者さんから退院していいですよ、と連絡が来るまで本当に不安でした。
父はアビガンが効かず、レムデシビルの投与を受けていました。肺に影もあり、父からの電話では退院の連絡が来る2日前には酸素の吸入を受けていました。
お医者さんからの説明では高齢者(父は81歳です)は急変もあり得るし、とくに発症から10日間は気をつけないといけない、と言われていました。人工呼吸器をつけるかどうか?は父はしない、を選択していたから、
レムデシビルが効かなかったら・・・と思うと怖いです。
父が退院できたのは奇跡なのかもしれません。
とにかく、今でもよくわかりません。特効薬がないという不安はどうしてもあります。この先退院してからの後遺症についても観察していきたいと思います。

不安その2 家族は何もできない
私も母も濃厚接触者で翌日陰性と分かりましたが、健康観察期間14日間の自宅待機と保健所から指示を受けました。
家族が入院しているのに、入院するときに必要なものも渡せません。面会ももちろんできません。
父が入院するときに着て行った服も靴も全部大きな袋で持ち帰って、父は貸し出しのパジャマで過ごしました。お財布をズボンのポケットに入れていたのでそのまま返ってきて、父はお金も持っていませんでした。
身近に頼れる親族もいないし、車があればドライブスルー的になら・・・と言われていましたが、母は免許がないし、私はそもそも障害があって運転をしたらいけないので車もないし・・・どうしたらいいのか本当に困りました。
14日間の自宅待機を言い渡されたときに、そのことをお話ししたら、市の方が家まで入院に必要な荷物を取りに来てくださって、病院まで持って行ってくれました。本当にありがたいし、【自助】から【公助】の判断をすぐにしてくださって感謝しか言いようがありません。もちろん全ての行政がそうしてくれるわけではないと思います。ただ、マスコミで言われるように、役所は何もしないってわけではないことだけ伝えたいと思いました。
面会ができない分、父に携帯で1日3回くらい電話をしました。必要なものは入院セットに忍ばせたお金から看護師さんが代わりに買い物をしてくれました。お洗濯もです。テレビの使い方まで看護師さんが父に教えてくれました。
本当に忙しい中、看護師さんはここまでいいの!?というくらいにケアをしてくださいました。これも感謝としか言いようがないです。
家族が何もできない分、たくさんのケアをしてくださる方がいます。こんなにありがたいことはありません。

不安その3 お金の心配
急な入院の上、父も母も仕事に行けない。まさかの私は無職・・・
収入が断たれました。しかも両親とも非正規雇用です。
貯金もそこまであるわけではないどころか無いし、とにかくこのままでは大変。
父が入院して2日目にはお金のことをひたすら調べました。

入院代ですが、全額公的補助(※世帯員の収入によっては一部負担あり)とわかりました。あとは入院中の食事代とオムツ代と貸し出しパジャマが実費負担かな?というところだろう、と知りました。
参考までに沖縄県のHPのリンクをはっておきます。

収入がない!については、有給がなくて病気で休む場合は、傷病手当の申請が出来るはず・・・と思い検索してみました。
協会けんぽの方はこちら

国保の方はこちら(参考までに大阪市のHPを貼っておきます)

傷病手当金の他にも、休業手当などを知りました。厚生労働省のHPのリンクを貼っておきます。(こちらから)
詳しいことは最寄りの市役所やハローワークに尋ねてみると良さそうです。
また、傷病手当金については陽性反応の出た人のみ、とのことで、陰性だけど健康観察期間で仕事を休まないといけない、では出ないとのことです。職場にも聞いてみると良いと思います。

あと感染経路をたどったら、どう考えても職場だ!仕事中だ!となると労災の認定が受けられる可能性があります。こちらも労災認定の例をはっておきます。

とにかく、自分の市町で何か補償がないか?どこに電話をかけたらいいか?を調べて電話をして尋ねるしか無いかなと思いました。入院したからと言ってもらえるものではないです。とにかく調べる!そしたら何か方法が見つかりそうでした。

不安その4 近所の人にバレたらどうしよう
私もよく、隣の町のナントカさんがコロナになったらしいよ、とか噂をよく聞きました。近所に色々言われて引っ越した人もいる。なんて噂を聞いたりもしました。とにかくそういう差別というか、イジメというか・・・それが何よりも嫌でした。家に消毒になんてきたら即バレじゃないか!と。
保健所の方に尋ねてみたら、保健所でおうちの消毒はしていません、とのことでした。もちろん、自宅兼職場(お客さんや従業員が来る)というのなら話は別かもしれませんが・・・自費で業者さんを頼むのですかね?
保健所からは、アルコールや次亜塩素酸を薄めた水で触ったところをふいてください。という指示のみでした。ツルツルしたところは72時間はウィルスが生きてるというお話でした。
これで、防護服着た人が来て消毒されてバレる、という不安はなくなりました。すぐに手が荒れるほど、ウィルスぶっ殺す!という執念をこめて拭き掃除しました。リネン類、布製品も全部お洗濯しました。マスクをつけて、全部掃除した後は服の洗濯とすぐお風呂に入って石鹸でこれでもか!と洗いました。
あとは、誰にも言わず、ひっそりとしています。今のところは何もありません。
我が家がここでよかった、と思うことが噂はすごいけれどそもそも人に会わない、ポツンと一軒家の麓の集落、みたいな場所に住んでいるから、とも思います。
犬の散歩も誰にも会わず、マスクをしてササッと済ませました。

私も母も健康観察期間が終わり、日常が戻ってきています。
このまま、家族皆で日常を過ごしていきたいと思います。

知らないから、不安だから、うつるから・・・

不安になるに決まっています。私だってつぎは私がそうなったらどうしようと思っています。気をつけても、気をつけようの無いところで感染するかもしれない。
そのときは誰も責められない。いじめたりなんてもっての外。
できる対策を必ずする。マスク、手洗い、消毒。
そして、正しいコロナ観を持つということ。

最後に、保健所の方、たくさんの質問に答えてくれた病院の先生。父のために売店へ買い物へ行ってくれたりたくさんのケアをしてくださった看護師さん。傷病手当の相談をしたらすぐに書類を送ってくださった役所の方。
皆、私たち家族のために働いてくれました。
こんなによくしてくださるなんて知りませんでした。なによりも得難いものを得れたように思います。人生で大事な学びって、他人を知る、仕事を知る。本当のことを知る、と感じています。本当のこと、伝えます。
ありがとうございます。




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わたしは、神経難病と言われる、 若年性パーキンソン病にかかっています。 普段の生活を書いています。 みんなに障害について、難病について知ってほしいです。