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創作大賞2024参加作品「スリープ・オン・ザ・グラウンド」

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【完結済】創作大賞2024参加作品。 「スリープ・オン・ザ・グラウンド」 『某月某日、我々は|同森ヶ丘《どうもりがおか》中学校を爆破し宝を奪う』SNSに投稿された爆破予告と犯行…
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#宝探し

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第1話

 理解できない。どうしてこんな文章が沢山の人の注目を集めるのか。  私が寝る間も惜しんで…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第2話

「相変わらずクールだね~!紬希は。爆破予告と犯行予告がダブルで出されたっていうのに」  …

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第3話

「……」  火縄君は不機嫌そうに席に座り直した。取り巻きの高倉君と星野君も渋々席に戻って…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第12話

 なんだろう。この気まずい空間は……。  教室の右端に私と和久君、瑠夏が座り、左端に火縄…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第13話

「清水先生が『依頼した』とか『宝は我々のものになる』って話してた。それって「カラス」に依…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第14話

「なになに?恋バナ?いいの?私が聞いちゃって」  きゃぴきゃぴしながら図書室の座席に座っ…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第16話

「先生に聞いてみれば宝のこと、なんか分かるんじゃねえか?」  田野さんの優しい言葉が私に追い打ちをかける。  そんなことしたら私達は生徒指導室行きです……。それどころか窃盗集団『カラス』と繋がる危険な相手かもしれないのに。  言葉を失った私の代わりに和久君が対応してくれる。 「折角ですけど……。その清水先生が生徒達に宝探しを禁じているんです。学校全体の方針で、危ないからって。だから先生達には絶対聞けないんですよ」 「そうなのかい?じゃあ俺達も清水先生には黙ってないとな!」

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第17話

「あれ?加賀美先輩……いない」  しんと静まり返った図書室。いつも以上に寂しさを感じる。…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第19話

 暗号文の指示にある通り。私達は黄色の矢印を辿っていた。  下ばかり向いてはいられない。…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第20話

 「ここから答えを探し出せって言うの?」  誰かが暴れたかのように荒れた教室を見て私達は…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第21話

「おい。どこか答えが間違ってんじゃねえのか?」 「人の答え盗み聞きしてたくせに、文句言う…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第22話

 暗号文の裏に薄っすらと何かが印字されていたことに気が付く。今まで文章が書かれた方にしか…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第23話

「便せんみたいな模様はあのド派手な校歌のレリーフを示してたってわけか」  カラスのリーダ…

「スリープ・オン・ザ・グラウンド」第24話

 巴投げ、背負い投げ、肩車に大外刈……。  目を見張るような技のオンパレードに開いた口が塞がらない。スコップやバールを振りかざす男達に怯むことなく柔道部員の生徒達は技を決めた。流石は鬼山先生が鍛え上げた全国大会出場経験のある柔道部。窃盗団が気の毒になるほどの奮闘ぶりだ。 「うちの生徒に手をだした覚悟はできてんだろうな?」  とても正義の味方とは言えない台詞に私は瞬きを繰り返す。  鬼山先生の雄たけびと共に繰り出されるさすまたの威力ときたら。大人が数人吹っ飛ぶほどだ。  私