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時が経てば人は変わる。私も変わっている。

 私は新卒で入社した会社に今も働いている。向いてないなと思いながらも人間関係の良さだけでここまでこれてしまった。辞めても何の資格もスキルもない私はこのまま定年まで【嫌だな】【向いてないな】を抱えながら働き続けると思う。その話はまたくわしく書きますが、今日は別の話を。

 そんな会社で一緒に働いたA先輩。プライベートでも、ものすごくよくしてもらって毎日飲み歩いた。二日酔いのまま出勤したのもいい思い出。主人と出会ったのも先輩の当時の彼氏が連れてきてくれたから。先輩と飲み歩く事が楽しくて仕方なかったあの頃。 

 ただ、それもあっけなく終わりを迎える。先輩が妊娠して退職する事になったから。残された私は先輩とはどんどん疎遠になっていった。

 だけどつい先日、約10年の時を経て先輩から連絡が来た。もうね、死んだ人が蘇ったみたいな感じ。ええー?いま?みたいな驚き。

 つらつらとLINEにかかれたその文字は『精神的にきつくて入院していて、そしたら自分の老化が激しくて何とかしたい。何でもいいから試供品ちょうだい。高いやつ。買えないからせめて試供品を』みたいな事をね。

 うん?サンプル乞食なの?え?買わないのに?しかも一番高いやつの事言ってるよね?サンプルで数回使っても老化は治らないって、あなた知ってるくせに!と心の中で叫ぶ私。げんなり。

 10年振りの連絡がいきなり要求ってすごく怖いし、すごく失礼だな、って思って正直会いたくなかったから、郵送で私が個人的に所有している化粧品をあげました。そしたらパタリと連絡はなし。ねえ!【届いたよ】とか、【すごくよかった】とか、【今は買えないけど、いつか買うね】とかないんかーい。

 私の職場は人とのつながりや気遣いを大切にしている職場で、先輩が退職された頃よりもっと気持ち悪いくらいそういう方向性が強くなっていて、今は『意識高い系(笑)』みたいな変な会社なんだけど、それゆえ個人の行動に自由が少なくなっているわけです。いつの間にか組織を乱すような目立つ人たちがいなくなったな。と思う。そんな中で純粋培養されている私も多分あの頃とは違う私なんだと思う。いつまでも毎晩飲み歩いてる頭のおかしな後輩ではないとは思う。もうあの頃の一番下っ端ではなくなって、先輩よりも後輩の方が多い年齢になったし。

 精神的にきつくて入院、て相当な事だと思うけど、、自分の目的の為だけにこちらの事を気遣いできずに一方的に要求してくるのって嫌だな、先輩にとって、私はいつまでもあの頃の後輩なんだな、と思わざるを得なかった。してもらうんだからもう少し違う言い方やアプローチをして欲しかったな。

 時間も経って、過ごしてきた環境も変わればお互い、いつまでもあの頃と同じではいられないんだな、と強く思ったのでした。

 先輩を大好きだった記憶をそっと心の奥底に沈めようと思いました。さようなら、大好きだった先輩。もう二度と早朝から要求しかないLINEとかやめてください。

 

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