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コロナ禍におけるローカルベンチャーの変化と展開

新型コロナウィルスは国内外で経済影への影響を与えていますが、そうした中、ベンチャー・スタートアップ企業ではこの状況を逆手に取り、テレワークをサポートするサービスや、無人ロボットの提供など、「デジタル・トランスフォーメーション」の加速によって追い風となっているということもよく聞きますよね。

ただそれって首都圏だけであって、地方に拠点をおくベンチャー・スタートアップってどうなんだろう?実際地方だとチャレンジしにくいんじゃない?

co-ba takamatsuがおかれている地方において、各地のローカルベンチャーはコロナ禍で起きた変化に対してどうビジネスを展開しているのか、事業を拡大に向けてどのように向き合っているのか、香川と福島という地域の起業家をゲストにお招きして「地方の最前線のリアルな声」をお届けするための場を設けました。

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ゲスト紹介

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小笠原 隼人さん(株式会社エフライフ 代表取締役社長)
埼玉県所沢市生まれ。
一橋大学商学部卒業。在学中、(株)RCFやNPO法人ETIC.などでインターン経験を積む。23歳の時、母の死をきっかけに、自分の中の本当に大切なものを大切にして生きていくことの重要性に気付く。新卒で葬儀サポートの会社に勤め、そこで人の命の脆さやはかなさを目の当たりにし、自分になにができるのかと問う日々。
震災後、福島県を初めて訪れ、いくつもの出会いや縁に導かれ移住を決意。震災を乗り越えようと奮闘する福島の人々、そこへ集まった個性豊かな仲間たちとの出会いを通して、福島の”人”の魅力に惚れこんでいく。大切なものを大切にして生きていくライフスタイルを福島から拡げていくことを目指し、2017年 (株)エフライフを設立。クリエイティブな企画を考えること、人の内面的な理解や成長に関わることが得意分野。家族や仲間と楽しく食事を囲むことが好き。
コロナ禍においては、毎日instagramライブ配信であなたを家でひとりにしないカレー屋『with curry』や、毎月お酒とおつまみのマリアージュをオンライン酒の会で蔵元と一緒に楽しむ『fukunomo』を実施。

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大崎 龍史さん(瀬戸内サニー株式会社 代表取締役社長 & YouTuber)
2014年香川大学教育学部卒業(在学中に2年間米国留学)。
東京のWeb系広告代理店でディレクターや、Yahoo!Japanなどによる合弁会社「BuzzFeed Japan」でメディア戦略を担当。
18年1月に香川県で動画を軸としたネットメディア企業「瀬戸内サニー株式会社」を設立。自治体や企業の デジタルPR支援を展開する傍ら、YouTuberとしても活躍する。代表プロジェクトに、西日 本豪雨復興応援動画「カモンベイビーオカヤマ!!」や「せとうち応援特集 Supported by ライスフォース」、新型コロナ対策の取り組みとして「あなぶきグループとのキャラクターマスク プロジェクト」、「浜田・香川県知事とのコロナYouTube対談」など。

トークセッション

トークテーマ
①そもそもなぜ地方でベンチャー企業を?
②都会のベンチャーと地方のベンチャーの違いの中で感じるメリット/デメリットは?
③コロナ禍の影響、変化について
④これからの自社や地方のローカルベンチャーとしての展開について

ーなぜ地方でベンチャー企業を?

『気づいてたら起業してた。香川大学での学生時代に苦労したことも含めていろんな思い入れがある香川県が好きで、香川で仕事をしたいと思ったが、好きな場所で好きな仕事がなかったから自分でつくったって感じですね。』と大崎さん。東京で就職した会社でクビ宣告をされて…(笑)、本当にこれが自分のしたい仕事なのかと疑問に感じていたタイミングだったようです。

『福島県での原発事故がおきた後に福島県を訪れたときに、今までの経済のあり方が破綻している様子を目の当たりにして、この福島から自分もやり直そうと思ったのがきっかけです。起業する前の職場で疲れてしまって…仕方なく起業したというのもあります(笑)』と小笠原さん。『CAMPFIREの家入一真さんも会社をクビになって【仕方なく起業】してたりするんで意外と起業家ってそういうきっかけの人って多いですよね!』と大崎さんもすごく共感した部分だったようです。

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ー都会のベンチャーと地方のベンチャーの違いの中で感じるメリット/デメリットは?

大崎さん:『都会のベンチャーではみんなが資金調達に必死になっているが、地方だとマーケット規模は小さいが、腰をすえて色んな人と接点をつくって、優秀な人たちに関わってもらえている。地方のベンチャーだと地域の人に共感してもらえやすい。ただ、最新の情報は東京に集まっているから、二拠点で東京でも情報をとりにいきながら、軸足は香川に置いておきたい。東京から意外とすぐに飛行機で香川に来れるので心理的なハードルさえ超えれば二拠点はできると思う!』

小笠原さん:『時間の使い方が自由になったのは大きな変化。地方はペースがゆっくりなので、良くも悪くもじっくりできる。情報が多すぎないというのも良いところかも。あとは地方はとにかくごはんがおいしい!基本的な生活満足度は高いし、最悪失敗しても生活費がそこまでかからないからまあまあ生きていける(笑)』

地方での移住や二拠点生活、ワーケーションなどを検討されている方には、参考になりそうなトピックスが多かったですね♪

ーコロナ禍の影響、変化について

大崎さん:『ハンコを押さなくてよくなった(笑) 正直売り上げが減少した時期もあったが、ネガティブな情報が多くなってしまったなかで、テレビ局の売り上げは減っているのに、ネット系メディアはどんどん売り上げが伸びている。これもコロナのおかげ?で時代が変化していることだと思うのでピンチのときにいかに成長できるか、どれだけおもしろい思考でいられるかというのを意識している。』

小笠原さん:『新しい事業のために4月から新卒採用を入れたが、飲食店とスナック事業は壊滅的です…。ただ、発想を転換して、飲食店はテイクアウトメインのカレーを販売することになった。また、クラウドファンディングの事業にリソースを増やした。コロナだろうが本質的に何をやりたいのかという議論は常にしている。“大切なものを大切にして生きていく”というミッションやコアなところは大事にしていきたい。』

積極的に変化させた部分はnoteで記事にしたり、リリースを出すようにしたという大崎さん。コロナというお題を与えられて、「どう自分たちは答えるのか?」というのを問われているのだと。

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ーこれからの自社や地方のローカルベンチャーとしての展開について

大崎さん:『社会に対してポジティブなところにフォーカスしながら、地方企業の売り上げを伸ばすことのお手伝いをしていきたい。また、これからは防災にお金をかける時代になってほしい。コロナ感染予防のためみんなマスクをしているように、マスクもひとつの防災。地方での災害も課題になっているなかで、ちゃんと防災を意識できるような地域にしていきたい。』

小笠原さん:『これからも何が自分の人生にとって大切なのか問い続けたいと思っている。自分の場合は誰でもできることを徹底してやるということが苦手で勝てないが(笑)、人が見えていないところを見つけることが得意で、立上げやゼロイチに関わって新しいことをやりたいという人と一緒に成長したい。』

グループトーク

前半で熱いお二人のお話を聞いた後は、2つのブレイクアウトルームに分かれたグループトーク。中学生・高校生も参加してくれていたということもあり、自分がやりたいことへのゲスト2人からのフィードバックも印象的でした!!
後ほどゲストお二人からは、中・高校生が優秀すぎて、未来しかなかった!、参加してくれた学生がいるような学校が福島にもほしい!というような感想もいただきました。

さいごに

コロナだからこそ、オンラインだからこそできた今回の企画。コロナだからできないではなく、色んな挑戦を地方から発信していきたいと改めて感じたイベントとなりました。これを機会に香川・福島という地域間でのつながりが増えたり、交流ができるといいですね!

ゲストのお二人、ご参加いただいた皆様、企画・運営をしてくださった瑞田さん、本当にありがとうございました♪

コロナ禍における ローカルベンチャーの変化と展開


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