I wish to be stronger and to go high place

コブ山田です。
ようこそいらっしゃいました。

今回は、トレード移籍について、記します。

2022年07月08日(金)。トレンドワードには同日奈良県で発生した事件に関するものが多くを占める中、4位に"後藤駿太""オリックス"が浮上し異色を放っていました。
交換トレードが発表されためです。中日石岡諒太がオリックスに移籍、代わりに中日には後藤駿太が移籍してくるというのです。

このトレードについては、私は以下のように考えました。

オリックス石岡諒太

率直に申しますと、最近のオリックスのチーム事情は詳しくはわかりません。ただ、代打が手薄になっているようではあります。

T-岡田以上という評価もあります。17年オリックス一筋のT-岡田以上とは、オリックスからすれば石岡は本当にフィットする人材だと映ったのでしょう。

次に、石岡個人で見ると、パ・リーグ移籍は悪いことではないと考えます。
指名打者があるからです。

石岡の特徴として、左投げ左打ちの内野手という点があります。内野の守備位置では自動的にファーストになります。
しかし、ファーストとして出場するならば強打も求められます。そのためサブで外野も守ることになるのですが、右投げの野手より起用に制約が出るのは間違いありません。
セ・リーグではスタメンなら外野3ポジションかファーストということになります。

確かに2022年06月には石岡は3番ファーストで出場した試合もありましたが、ダヤン・ビシエドの負傷による代役という要素が大きく、実力で中日のレギュラーになったとは言えない状態でした。

しかし、パ・リーグでは指名打者が加わります。守備につかないので打撃が好調ならば利き腕はあまり関係ありません。

セ・リーグからパ・リーグに移籍した左投げ左打ちの選手と言えば稲葉篤紀(ヤクルト→北海道日本ハム)の例があります。
ライト起用がメインでしたが指名打者での起用もありました(本人はあまり喜んでいなかったようでしたが)。

中日にずっといてレギュラーになりたいならビシエドの後継のファーストを狙うしかなかったような状態でしたが、オリックスだと出場のバリエーションも増えます。

加えて、オリックスには中日で03年強一緒にプレーした松井雅人が所属しています。吉田一将、西野真弘、田嶋大樹はJR東日本で一緒にプレーしているはずです。
さらに、石岡は兵庫県神戸市出身。ほっともっとフィールド神戸でのプレーはひとつの夢だったかと推測し、その実現可能性が大きく高まりました。
現に、オリックス入団会見でもかつてファンだったと発言しており、石岡のうれしさが見えます。

オリックスへのトレード移籍は、本人のプロ野球選手としてのキャリアを考えたら悪いことではありません。

ヘルニアで2019年オフに育成選手契約となり、背番号36を岡野祐一郎に渡した際はこの先石岡が活躍するシーンは多くないかなとは思っていたものの、
2021年08月に支配下復帰。そうしてプロ初ヒットが2022年であり、その直後にトレード成立するぐらいなのでその能力には光るものがあるということです。

福浦和也(元千葉ロッテ)のようになれば私もうれしいです。


中日後藤駿太

一方でセ・リーグの中日に移籍した後藤駿太。
ただ、これがチームにとっていいトレードだとはすぐには思えず、その思いは現在も変わっていません。

なぜなら、俊足巧打タイプの左打ち外野手が多く在籍しており、かつ年代も近い選手もいるからです。
該当するのがレギュラークラスだと大島洋平、岡林勇希。控えだと加藤翔平、渡辺勝、滝野要、三好大倫。
ここに後藤駿太が加わります。

学年で言うと後藤の02歳上が加藤翔平。01歳下が渡辺勝です。滝野は04歳下、三好は05歳下、岡林は09歳下になります。
後藤駿太が、坂田遼(元埼玉西武)みたいに長打を狙えるタイプの左打ち外野手ならまだわかります(それなら石岡出さなくてもいいだろともなりますか)。
ところが、特徴としては加藤翔平、後藤駿太、渡辺、滝野、三好は共通して似ている面があります。

そうなると、考えられるのは既存の04人がレギュラーをつかみきれていない現状から、似たタイプを補強して競争を発生させて、今シーズンオフに誰か脱落者を出かねない危機感を醸成するのではないか…狙いはその点だと考えます。経験値で言ったら渡辺、滝野、三好以上のものを後藤駿太は持っているでしょうし。

私はポケモンのゲームで育ったので、似たタイプの選手はいらない論は持っています。ただ、ポケモンと違ってプロ野球選手には故障が発生しうり、似たタイプを補強することには一定の合理性はあります。それで環境変わって活躍する後藤駿太の可能性に賭け、外野手争いを活性化させようとする。

現に、岡林勇希はセカンド守備練習を再開しました。アリエル・マルティネス、大島、後藤駿太を外野で起用したいが岡林もスタメンで出したいとなった場合にセカンドででも出場できれば違ってきます。2022年07月に故障してしまいましたが鵜飼航丞もいます。

後藤駿太個人としても、俊足を活かした外野守備は重宝されて出番も少なくないはずです。役割が重なりそうである加藤翔平も絶対に負傷しない保証はありません。
打撃はふたを開けてみないとわかりませんが、セ・リーグのピッチャーと合う可能性も十分にあります。
三ツ俣大樹、松葉貴大とも再びチームメイトになる点も心強いものと推測します。

ドラフト1位指名もレギュラーを奪いきれず、トレード先で大活躍したと言えば大田泰示(現在はそのチームを離れてしまってはいますが)。
取材するメディアはオリックスより中日の方が多いようで、注目度が増す環境が後藤駿太の性に合うという結果を願うばかりです。

最後に

2022年初となるNPBのトレードは中日とオリックスの間で行われました。この10年間で03回目であり、その02回で三ツ俣大樹、松葉貴大が中日に入団しました。
現在、1軍戦力となっています。

共通して言えるのは、これが別リーグへのトレードであることが素晴らしいです。他のnoteでも申し上げていますが、経験の幅が広がってキャリア形成上大変有意義です。

ふたりとも将来野球指導者につくかもしれない。その際にセ・パ両リーグでの選手経験は市場価値向上につながります。

まずは左バッターボックスから打って新天地を勝利へ。上位へ、力強く。
先々、その奥行きある経験を、ぜひ将来のプロ野球選手にふりかけてください。

ありがとうございました。

サポートいただければ、本当に幸いです。創作活動に有効活用させていただきたいと存じます。