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システム、プレーをチームに取り入れるときの注意点③

*いつも素敵なお写真ありがとうございます!今回も大事に使わさせていただきました。

こんにちは!吉永です。

今回も僕の失敗談を元に説明していきます。

パックラインディフェンス

約7年前、僕が芦屋大学Bチームのヘッドコーチをしていたときの話です。


ディフェンスの時ドリブルで抜かれるシーンが多く、レイアップでの失点が目立ってたので、どうにかしなければ。。。と考えていました。

そんなとき、ネットで海外の記事を読み漁っていたら、たまたまパックラインディフェンスの存在を知りました。
どんなディフェンスかというと、めちゃくちゃザックリ言えば、ボールマンにはプレッシャーをかけるけど、そのほかの選手は全員極端にヘルプによって、ペイントを触らせないようにしよう!ってことです。(ザックリすぎるやろ😅)

このディフェンスのおかげで、最初のドライブに対してはチームで守れるようになりました。そう最初の!です。

最初のドライブをヘルプディフェンスに止められたら、オフェンスのみなさん次はどうします?

もちろんキックアウトですよね!

このキックアウトからのキャッチ&ショット、クローズアウトシチュエーションからのアタック。が守れなかった。。。

前回書いたシャッフルオフェンスのようにお試しでやっていたわけではなく、このパックラインディフェンスはチームディフェンスとして取り入れていたので、色々と試行錯誤しながら改善していきました。

ポジショニングやクローズアウトのやり方、1on1の守り方、などをチームに合わせて変えてみたり、練習も多くの時間を費やしました。

それでもダメでした。。。

そして1シーズンで諦めました。。。

なぜ上手くいかなかったのか?

最も大きな理由は僕のコーチング力不足です。それは間違いないです(自信を持って言うことではないけど😂)
それだと話が終わってしまう。。。😵

なので、ここからが本題です😁

次に大きな原因が

そもそも人(選手)が違う!

ということです。

どういうことかというと、僕はこのパックラインディフェンスをNCAAからパクってきました。
NCAAの選手は背も高いし、腕も長い。瞬発力もあるし、跳躍力もある。
芦屋大学のBチームはというと。。。
当時は芦屋大学のバスケットボール部自体が出来て2年目だったので、関西リーグの5部でした。
その5部のチームのBチームなので、それなりの選手しかいません。
当時の1番大きな選手は180cm?ぐらいでした。

2m弱の外国籍選手と180cmぐらいの日本人では守れる範囲が違います。

それなのに、同じ方法でやっても上手くいくわけがありません。

同じ180cmぐらいの日本人同士ならできるやん!

そう言われるかもしれません。

でもね。相手がどうこうではないんです。
外国籍選手なら2歩で行けるところも、日本人選手だと3歩4歩必要なんです。
イメージしていただけたらわかると思いますが、2歩でギリギリ間に合うところを3歩4歩もかかったら、クローズアウトが間に合わないんです。
間に合わせようと駆け引きもなしに全力でクローズアウトに出れば、簡単に抜かれちゃいます。それだとヘルプも間に合わない。。。
外国籍選手ならこれをブロックショットできるかもしれないけど、日本人だとブロックショットできるできない以前に間に合わないんです。

つまり。。。

海外からプレーやシステムをパクるとき、それが日本人に合っているのか?自チームに合っているのか?を考えなければならない!

ということです。

今回はパックラインディフェンスで説明しましたが、ゾーンディフェンスも同じだと思います。
2-3ZONEで有名なシラキュース大学の選手にはできても、芦屋大学の選手にはできない。
仮に芦屋大学をJim Boeheim(シラキュース大学のヘッドコーチ)が教えたとしても、シラキュース大学ほど上手くはできないと僕は思います。

スタッツなども同じだと思います。
海外では、ボールサイドコーナーにいる選手のディフェンスは、ヘルプにはいかないことがあります。
こんな感じです↓↓↓↓

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それはなぜかというと、海外ではコーナーからの3Pは60%ほどだと言われているからです。
果たして日本でも同じことが言えるのでしょうか?
Bリーグ(特にB1)であればもしかしたらそれに近いかもしれません。しかし、学生ではどうでしょうか?
ミニバス、中学、高校は?
大学を教えていた僕の感覚では、少なからず大学生が60%も入っているとは思えません。
日本のスタッツを調べたわけではないのであくまでも憶測でしかありませんが。。。
これもパックラインディフェンスと同じで、海外がやってるからといってそれをそのままパクったら、上手くいかない可能性があります。

あとがき

バスケットはアメリカのスポーツですから、アメリカのバスケットをパクりたいのは当然です。
というか、パクらなければならないと思います😁
だけど、パクるときには注意点がありますよ!っていうお話でした。


おこぼれ話

福岡戦からの5連戦。。。
タイトなスケジュールの中、選手たちは頑張ってくれました!

今までプレータイムがほとんどなかったユウヤ(石塚選手)。福岡戦での3Pはベンチもブースターさんも、ユウヤ自身も大喜びで、会場が1つになりました。
オフェンスのときは全力で先頭を走り、ディフェンスでは体を張って、今までの悔しい思いを全部出してやった!って感じですよね。
ブースターさんたちも心待ちにしてたはず😁
寡黙に遂行するユウヤのプレーが僕は好きです。(たまには我を出してもいいけどね😁たまーにね!たまーに!)

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こーすけ(種市選手)。得意の3Pが決まったとき、待ってましたー!!って感じですよね😁香川戦で外してしまったフリースローも福岡戦ではきっちり決めてくれました。(これを読んでたら”ふつうっす!”って言われそうやけど😅)
シュートが得意なのはみんな知ってるけど、僕がこーすけの一番好きなところはディフェンスです。
自分のマークマンはもちろん、チームメートのヘルプや声かけまで、そんなみんなを助ける彼のディフェンスが大好きです。(たまに気が利きすぎてミスもあるけど😂)
こーすけと純平(福岡:本多選手)のマッチアップを見るのも好きです。こーすけとヨコ(名古屋:横江選手)が楽しそうに話してる姿も懐かしかったですね!

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この5試合全てスタメン出場したヤマト(伊藤選手)。熊本戦3Q終了間際の逆転3P!しびれましたねー!!
それだけじゃない。要所要所でのレイアップやアシスト。この5試合が大きく崩れなかったのは、彼のそういったプレーのおかげです。
古巣の名古屋戦では、杉本選手とのマッチアップも見応えありました。
ヤマトは練習中からいつも闘志むき出しで戦っています。そんなヤマトが僕は好きなんです。そうやって戦って、少しずつ少しずつ評価されるようになり、試合で活躍してその評価を確実なものにしてきました。シーズン通して1つ1つ積み上げてきたものですね。
弟キャラで先輩に甘えてると思えば、たまにチームに対してビシッと発言する強心臓😵そんなところも好きですね😁

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古巣名古屋戦の勝利に大きく貢献した啓太郎(木村選手)。こいつは前回の投稿でいっぱい書いたから今回はコメントなしで😁でも啓太郎の成長のおかげで、チームは大きく前進しています。努力が少しずつ実ってきてる姿を見ると嬉しいです。あの闘志溢れるプレースタイル僕は好きです(やりすぎには注意してね😅)

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宗(藤高選手)。名古屋戦の宗の3Pは。。。本当にしびれました!!コツコツと努力を積み重ねて、上手くいく日もあればそうじゃない日もある。それでも毎日毎日努力を続けてる宗。この日の3Pはその努力の結果ですね。
ディフェンスでも相手の外国籍選手とマッチアップしたり、素早い日本人選手をついたり、ディフェンス面でもチームに貢献してくれています。身体能力だけではなく、ハードワークでチームを助けてくれる宗が僕は好きです。(足つるのは。。。足りないよ!って言われちゃうよ😁)

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ここ数試合はプレータイムが少なかった選手の活躍が目立ちました。
これからもっとプレータイムを増やすために、与えられたチャンスを上手く掴み取って欲しいですね。

でも。。。

1つ注意して欲しいのは、プレータイムは与えられるべき人に与えられるものです。

努力してるから与えられるものではない。実力も必要です。
個人の実力だけで与えられるものではない。チームに貢献しなければなりません。
人気があるから与えられるものではない。個人スキル、チームスキルが必要です。
プレータイムが欲しい!そう言って与えられるものではない。勝ち取るものです。

選手は誰だって試合に出たいし、コーチはみんなを使いたい。ブースターさんたちもみんなの活躍を見たい。

それは当然です。

しかし、競技スポーツとしてバスケットをしている以上、勝ち負けに拘ります。そしてそれ以上に良いチームであることに拘ります。

それに見合った選手にのみプレータイムは与えられます。

極端に言えば、それに見合った選手が5人しかいなかったら5人で戦います。

それを理解して選手たちは日々努力しています。いろんな想いもある中で、チームのために、プレータイムを勝ち取るために必死で努力します。

だからこそ、コーチはその評価には慎重で、不公平が起こらないように最大の注意を払わなければなりません。

これもまたチームが1つになる、良いチームを作るために必要で最も重要だと言えるポイントですね!

次節は西宮戦です!
会場はグリーンアリーナ!僕にとっては懐かしい場所です😁
グリーンアリーナの1つ奥の駅には僕の母校、流通科学大学があります。
1つ手前の駅には大学時代の寮があります。(寮生活が嫌すぎて1年も経たずに寮を逃げ出しましたけどね😂)
グリーンアリーナの前の道は、大学への通学路でした。その道でのしょーもない思い出はいくつかありますね😅若気の至りってやつです😁

グリーンアリーナの周辺をなんだかんだと4年間過ごしました。

こんなことはどーでもいいですね!
長くなってすみません!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます!

それではまた次回!!

質問などあれば、コメント、twitter、facebookでいつでもご連絡ください!

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*このnoteに書いている内容は、僕のバスケットの考えなので、バンビシャス奈良のバスケットとは一切関係ありません。

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