刈谷コーチからの手紙 - Vol.16 プロセスにこだわるということ - | ライフコーチング |
※当記事はCOACHING-Lメルマガのバックナンバーです。
COACHING-LメルマガVol.16、今日は「プロセスにこだわるということ」についてです。僕はとことんプロセスにこだわります。僕の場合ですが、結果を目的にして手段を選ばす結果を取りにいくとプロセスが疎かになり真の充実には繋がりません。少し話は拡大するのですが、資本主義の決定的なマイナス面はここにあると感じています。多くの場合、基準が「お金」です。基準が「お金」だから人々は倫理観や信念や自分の価値基準を犠牲にしてでも数字に走ります。販売する側も、自社の商品やサービスにどんな価値があるのか、自分がどう価値を感じているのかを言葉にせずに売り捌いている人があまりに多い印象です。巧妙に人々の心理を操り、欲に訴え誇大広告し、情報弱者の弱みにつけこんで利益を貪る。お金をベースにした欲望には終わりがありません。これら欲望を満たすことが価値があると「思い込まされている」から、いつまでたっても人間は終わりのない欲望を追いかけ続けます。
ひたすらお金を稼いで一番特をするのは誰か考えてみましょう。資本主義もイズムであり、ルールメーカーに都合の良いようにルールが作られているのは一目瞭然です。もっとお金が欲しい、もっと名誉が欲しい、もっとお酒が飲みたい、もっと承認して欲しい、もっと注目されたい、欲望の奴隷になり人生を棒に振ってきた人を、身近な人も含め何人も見てきました。
僕は資本主義を否定しているのではありません。資本主義の奴隷になることの危うさに警鐘を鳴らしています。共産主義が崩壊した歴史を見る限り、チャーチルも言っている通り、資本主義が一番ましであるという事実はしばらくは変わらないというのが個人的見解です。また、お金を否定しているわけでもありません。お金は大事です。お金がなくて幸せだと言っている人には、少なくとも僕は会ったことがありません。自分と向き合い、人生における価値の中にお金がど真ん中に存在し、それを追いかけることで心から満たされるのであればそれは一つの価値観として尊重すべきだと思います。
ですが、自分と向き合うことなく、単なる欲望では際限がありません。過度な資本主義は、多くの拝金主義者を生み出します。自分の信念や価値基準よりも、目先の欲望に囚われ、結果、大量の機会主義者を生み出し、ミクロで見れば一時的な売上の増加、マクロで見れば経済の維持や発展に貢献すると言う耳障りの良い言葉の裏で、大量の”不幸な人々”を生み出しているという事実があることも忘れたくはありません。だから僕は、自分自身の信念や価値基準に基づいて、プロセスにこだわって日々を生きていきたいのです。プロセスには生き方が反映されます。そのプロセスに基づいた価値交換、頂けるお金にこそ僕には意味があります。信念に背いて売り上げる短期的な100万円よりも、信念に基づいて頂ける1万円の方が僕には価値があるし、重みが違います。金額の大小は容易に測定できますが、一円の重みという基準値は自分の内側にしか存在しません。この目に見えない独自の基準を持ち、それに従うことが僕にとっては勇気であり、自己信頼へ繋がると感じています。
自分と向き合い、真に自分の人生にとって必要なものが何かに目を向けて、自律して、大切な人と依存ではなく支え合い、今この瞬間を大切に生きていくことにこそ価値があると僕は信じています。だから、僕は結果だけではなく、これからも徹底的に生きるプロセスにこだわります。プロセスを楽しめなければ人生に意味を見出せないし、それを犠牲にしてまで何かが欲しいとは思いません。僕が欲しいのは、”今、この瞬間の納得感”であり、その延長線上にこそ、理想的な人生へと続く道が開かれていくと信じています。そして、今日も納得して１日を終えられるよう、もう一歩、前に進みます。
COACHING-L代表
Life&Executive Coach
刈谷洋介
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