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がんばることをやめて、ずっとやりたかった刺繍ばっかりやってみた話


きっかけは、娘が小さかった頃、大学時代からの友だちが編んでプレゼントしてくれた手編みの小さな帽子だった。

それがとってもかわいくて素敵で、
わたしもつくってみたい!と編み物を教えてもらってからというもの、

編み物、ミシン、羊毛フェルトでの小物づくり、

ものづくりをすること = “てしごと”は
わたしの趣味になった。


それまでの人生、趣味は?ときかれると
「(え、そうでもないけど、しいていえば)
読書、、でしょうか」
なんてこたえてきたわたしにも、趣味といえるものができたってことも嬉しかったし、

少しずつ形になってくる過程のワクワクも
できあがったときの小さな達成感も、
できあがった作品を眺めていることも幸せで、

わたしこれがとても好きなんだなぁと思ってた。



といいながらも、
わたしはその 好きなことから
しばらく遠ざかっていた。


なぜならわたしはそれを
『緊急でもなければ重要ではないこと』に
位置づけていたからだ。

それより先に、やらなければいけないことが
たくさんあった。

でもそれができていない。
やろうと思っているのになかなかできない。


だから、それより優先度が低い趣味をやってはいけない、そんなことやってる場合じゃないんだって思ってた。


ちなみに、
そのやらなければいけない、と
思っていたことのひとつが「発信」すること、
つまりこうして「書く」ことだった。

やらなくても誰にも怒られないし、
迷惑をかけるわけではないけれど、個人事業主として仕事をしていく以上、発信して知ってもらうこと、想いを届けることは不可欠。

だから書くことはわたしにとって書くことは
「緊急度が高めの重要なこと」だったのに、
これまでも何度か記事にしてたとおり
なかなか書けず、動けずにいたんですよね。



その一向に進まなかった笑「やるべきこと」のために、好きなことは「いつかやりたいこと」として封印してきた。
「やるべきことができている」といえるようになってからやっていいこと、なのだと。


それがだめだった、というわけじゃない。

好きなことをやることを目標に、目の前のことをがんばる、みたいにエネルギーになる場合もあるだろうと思う。

でも、わたしの場合はエネルギーというよりは、
やらなければいけないのにやれてない、
⇒やれてないからもやもやする
のループの中でもがくのにいっぱいいっぱいで、

楽しいことをしようとするこころの余白がなくなってしまっていたのかもしれないな、と思うし、むしろエネルギーを落としてしまっていたように思ってる。


そんな風に もがいてる過程においても、
「やっぱりわたしは好きなことをやりたい!」
と思ったこともあった。

そのときわたしが考えたのは
「ハンドメイド作家になる!」ということ。

仕事としてがんばる
→だからわたしは手仕事をやっていいんだ、
って自分に許可をだそうとしたのだ。


『趣味を仕事にする』
それが悪いという話ではない。
っていうか、むしろいい。


でもわたしって、
仕事につながることしかやってはいけない
って思ってたってことだよね、と。


(↑それはそれでハードルを高くして
結局そのときも趣味に着手することを
見送ることになったのだけど 笑)


ただただ好きなことをやろうとするために、
それを仕事にしようとしなければいけなかったんだ


そうしなければ、
自分に許可が出せなかったんだって思うと、、

なんというか、、、

もう呪縛!笑


ここまで書いてみて、
わたしは自分に全然優しくなかったんだな
と改めて気づいた。

やるべきことをやっていない!
と自分を責めて追いつめ、
好きなことを取り上げてきた。
(好きなことをやるなら仕事にしろ!ともいいながら 笑)

わたしはわたしを息苦しくしていたんだ。

それがわたしが動けなくなっていた
原因のひとつだって今は思ってる。


自分ではそんなことには気づけなかったわたしは「どうしてか動けないんですけど、、
とりあえず引き続きがんばってみますー」
といっていたのだけど。

そんなわたしに信頼するメンターの方がすすめてくれたのは「書こうとすることをやめること」だった。

やめた先に変われるかもしれない、なんて考えずに
ただただやめてみるというススメ。


それはわたしにとってとても怖かったし、勇気が必要なことだったけど、たぶんわたしにとって必要なことなんだろうとと思ってやめることにした。

やめるにあたって、夫に言った。
いわなければ、と思った。

(どうやらわたしは、やるべきことをやれずにいることを“夫に申し訳ない”と思っていたんだな、ということにそのとき気づいたのだけど)

「あのー、これまでわたし、もっともっとがんばらなきゃと思ってきていて、わたしなりにがんばろうとしてきたし、不甲斐なさも感じてきたのですが。

とりあえずもうしばらく、このままでいてもいいでしょうか?

もうしばらくこのままで、、、


とりあえず、刺繍ばっかやってもいいでしょうか?」と。笑

夫はやれやれ、という風に笑って
「いいんじゃない?とりあえず」といった。


それから1ヶ月くらいかな。

わたしはやらなくてはいけないことをやれていない“後ろめたさ”を感じることなく、ずっとやりたかった「刺繍」にいそしむことにした。

といっても既存の仕事は引き続きやっていたし、実際 刺繍ばっかりしてたわけじゃないけれど 笑

「やらなくてはいけない!でもできていない。。」を手放した毎日。

時間ができたらただただチクチクする毎日は、

こころがとても健やかだった。

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そうすることで、

わたしは癒されたんだと思う。

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それからわたしは、こうして少しずつ書けるようになった。

やらなければいけないのにできない、と思ってたことができるようになってきた。

刺繍ばっかやると決めた毎日で取り戻した心の余白は、やらなくちゃ、って思い詰めてた頃にはできなかったことをできるようにした。


わたしにとって趣味の“てしごと”は
「緊急じゃないけど重要でもないこと」
にしておくべきことではなかった。

自分を健やかな状態に置くために、必要なことだったんだ。

わたしってこれまで、
エネルギーのマネジメントが全然できていなかったんだよね、と思い知った。


コーチとしての仕事をしながら、
好きだからやる(チクチク🪡を)、でいいじゃん。

ただただやる、でいいじゃん。

そりゃあいつかそれも仕事になったりしたら最高だけど^^


そうだ。
「コーチングの仕事をしながら
ハンドメイドも仕事になった」

そんな風になることを描いたり
描かなかったりしながら、
楽しんでやっていこう。


ちょうどいいバランスをみつけながら、
なるべく健やかに、

仕事もそうでないことも、

やりたいからやる!
って思いながらやっていきたいと思ってる。

↑「なにも考えずに、刺繍ばっかりやる!」
と決めて、取り組んだうさぎ。
初心者のわたしにとってはなかなかハードルが高く、うさぎ2つめくらいから、先がみえずにえーん もうやめたい..思ってたけど、笑
やっと仕上がったよ^^うれしい!!


図案:樋口愉美子さん「樋口愉美子の動物刺繍」より


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