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<世界のトップレベルから学ぶ>S&Cプログラムのフローチャート

アスリートの
ウェイトトレーニング
やコンディショニングを
プログラムする際に
何から始めればいいのか?
そんな疑問を持つ人は
沢山います。

自分もその一人です。

日本のスポーツは
特にガラパゴス化が
進んでいるので、
かなり独自の体系を
持って進化してきています。

仙腸関節がどうとか、
○○メソッドやら
まぁ大事な要素では
あるかもしれませんが
全てではありません。

そして、こういったメソッドは
大抵の場合はアスリートの
パフォーマンス向上において
表面上しか見ていないことが多いです。

(だから結果が中々でないわけですが。。。)

一年生に、もしくは
ルーキーで良い選手が
入ってきた大事に
育成しないといけない
どうしたらいいでしょうか?

大事な試合が6か月後にある
どうしたらいいでしょうか?

”どうしたらいいんだろう?”
つまり、”どんな準備を
したらいいんだろう?

という疑問に答えていきます。

今回もS&Cコーチとして
レジェンドである
Ashley Jonesが

ラグビーの名門クルセイダーズや
一流の代表チームである
ワラビーズ、そしてオールブラックスで

築いてきたS&Cプログラムを
作成するにあたって
選手達を仕分けするのに
必要なフローチャートを
和訳してシェアしていきます。

本当にシンプルですし、
本質を突いたものです。

原文はこちらです:

(以下メンバーシップのお知らせ)
有料のメンバーシップコミュニティーを開設しました。

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内容:
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2)スポーツ科学・医療に関するアップデートを紹介とディスカッション(月1-2回)
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では、ここから無料ブログです。

Ashley Jonesって誰?

"Ashley Jonesは日本のラグビーとも関係が深く1999年にサントリーサンゴリアスの、そして2008−2013にはサンヨー/パナソニックのパフォーマンスコンサルタントとして関わっています。そして、20年以上S&Cコーチとして世界トップレベルのラグビーチームで結果を残しています。彼が関わった代表チームはオールブラックス、ワラビーズ、スコットランド、そしてサモア。プロクラブチームはクルセイダース、エディンバー、ステイドフランセー、そして(現在は)MLRのヒューストンセイバーキャッツ。(佐々木より)彼のS&Cとしての知恵は本当に素晴らしいものがあります!是非とも学んでいってください!"

S&Cプログラムのフローチャート


私はシンプルさを
追求することで
キャリアを築いてきました。

私はオッカムの剃刀という
概念が大好きで、

これは複雑な説明よりも
シンプルな説明の方が
好ましいとするもの
です。

この考えのもと、以前私は
プログラミングの各要素を
簡略化するフローチャートを
作成しました。


意思決定ツリー

上記リンクにある
フローチャートを作成して
約8年が経過しましたが、
私は今でもシンプルさを重視しています。

そして、2023年に開催された
NSCAのカンファレンスで
ダンカン・フレンチのプレゼンを見た後、

意思決定ツリーを使用することで、
必要な事項をさらに明確に把握できる
と感じました。

これが元のフローチャートです。

そして、これが最新の意思決定ツリーです。

最初の質問で
プレーヤーの体重とラグビーでのポジションを確認します。

これをさらに体組成まで拡張することで、
メタボリックプログラムの
(サーキットトレーニングやストロングマン)
優先度を高め、栄養プログラムも
含まれるようになります。

*メタボリックプログラム
=エネルギーシステムを
ターゲットとしたプログラム

次の意思決定では、
プレーヤーの筋力が適切な範囲にあるか
どうかを判断します

もし範囲外であれば、
プログラムは筋肥大と筋力を優先します。
これは私のプログラミング哲学の中で
機械的トレーニングに対応しています。

適切な筋量を手に入れるプログラム例

以下は、最初の意思決定ポイントで「NO」
となったアスリートに対するプログラムの例です。
このプログラムでは、特に記載がない限り、
次のセットとレップ数を使用します。
例えば、6/12/25です。

筋力範囲のテストスコア

最初の意思決定ポイントで「YES」と答えた場合、

次のステップは主要なエクササイズで
プレーヤーが適切な筋力範囲にあるかどうかを
確認することです。

私は次のテストスコアを基準として使用し、
意思決定プロセスにはある程度の
柔軟性を持たせています。

プレーヤーが筋力レベルで
「NO」と答えた場合、

プログラムは最大筋力と
ストロングマンスタイルの
トレーニングを優先します。

これがそのプレーヤーに対する
プログラムの例です。

全身のウェイトトレーニングプログラム

セットとレップスの
プランはこちらです。

プレーヤーが必要な筋力レベルに
「YES」と答えた場合、

爆発的筋力が欠如しているか
どうかをテストする必要があります


詳細はこちらのリンクです。

テストの結果に基づき、
プレーヤーは3種類のトレーニング
いずれかに優先順位を付けられます。

ジャンプの差が小さい場合、
プレーヤーは爆発力が不足しており、
神経(スピードと筋力)スタイルの
トレーニングに進みます。

差が中程度の場合、
バランスの取れた
トレーニングアプローチに移行します。
最近の記事に詳細が記載されています。

https://www.elitefts.com/education/off-season-conjugate-training-for-rugby/

最後に、差が非常に大きい場合、
プログラムはより機械的(筋力)スタイルの
プログラミングに焦点を当て、
これも以前の記事で詳述されています。

信号機アプローチ

プレーヤーの経験に応じて、
このプログラムに信号機アプローチを使用し、
次の3つのオプションのいずれかを選択します。

すべてのプレーヤーは、
既往歴やポジションのニーズに応じて、
医療およびパフォーマンススタッフと連携して
特定のニーズに基づいた
CAREプログラムを追加します。

このプログラムの詳細は、
こちらです。

https://www.elitefts.com/education/care-programming-versatility/

終わりに

世界のトップレベルは
プログラムを本当に
シンプルにしています。

複雑にすればするほど
本質を見失うからかもしれません。
複雑にすればするほど
見栄えは良くなりますが
結果が付いてこないことも
多いです

偉大な陸上コーチである
Tom Tellezのトレーニング
プログラムはマッチ箱に
書けたと言われます。

つまり、本当に必要な事しか
していないという事です。

今やっているトレーニングは
本当に必要な事ですか?
それとも見栄えだけですか?

以上

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