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初めまして。を始めまして

5年ほど前に、会社を辞めた。
何かをしたいわけでもないけれど、
もうここじゃないな、と思って。

ここじゃない、というのは
ここじゃなかったら僕はどう生きていくのか?
という実験的要素もあったのかもしれない。

とにかく、
一度嫌だ、と思ったら嫌なものは嫌だ。
というのが子どもの頃からの性格だ。

この世界を認識して、小さいながらにサバイバルを
意識したのは、4歳の頃だったと思う。

母親のスカートの後ろに隠れている甘えん坊の次男坊だが、
ベレー帽に白いタイツ、上品な制服を着せられて、アーメンとか言って
手をあわせる私立のカトリック幼稚園に入れられていて。

僕の町は、大阪府岸和田市といって、だんじり祭りが有名な街だけど、
血気盛んな男たちが4トンにもなるだんじりを街中、全速力で曳きずり回すワイルドな街だ。

そんな街で、いずれ通うことになる近くの公立小学校で、そんな上品に育てられた奴が生きていけるのだろうか?と不安になった。

だから、僕は母親のスカートから前に出て、「公立幼稚園に転校させてほしい」と願い出た。
小学校に入る前の慣らし運転のつもりだった。

ここじゃ、ダメだ。と思ったんだ。
その直感は昔から僕を従わせる。

というわけで、カトリックの私立幼稚園も、会社も辞めた。

ま、もっとも公立幼稚園で慣らし運転をした僕だったけれど、
小学校に上がった時、ハンカチを持たされている僕は、
袖で鼻を拭いているやつにいじめられることになるのだけれど。

そんな僕はこの後、いろんなサバイバルを乗り越えて、
大人になっていく。

そして、やがて会社を辞める。

つづく



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