【19】 創造的無意識の働き〜秩序の維持〜
創造的無意識の機能のうちの1つは、マインドの「秩序を維持する」ことです。
ここで言う秩序とは、無意識の中の「リアリティ」と外の世界が一致している状態のことです。リアリティと実際の世界が一致している状態が、マインドの秩序が保たれてる状態です。
リアリティとは「個人が真実であるべきだと考えているすべてのことがら」のことです。「私はこういう人である」「これは価値のあるものだ」「これはやる意味のないことだ」「これはこういうものだ」といったあらゆる信念から構成されています。過去に認識し、無意識に蓄積されてきた記憶によってできた、その人にとっての「真実」でもあります。
創造的無意識は、リアリティを証明するような判断と行動を私たちにとらせます。それによって、リアリティと実際の世界を一致させることで、秩序を維持しようとします。
私たちは、信念に従って行動しているのです。信念を現実化させるように判断と行動を繰り返しているということです。
信念に従った行動をしているとき、私たちは自然で楽に振る舞うことができます。フリー・フローで行動していると言い換えることもできます。
たとえば、「自分はよく忘れものをする」という信念を持っている人は、その信念に従って、ちゃんと忘れ物をします。あるいは「自分はスタイルがいい」という信念をもっている人は、その信念を現実化するように、食事の量を調整したり、運動をしたりします。
このようにして、創造的無意識はリアリティと実際の世界を一致させ、秩序を維持します。これらは無意識に行われるものです。そのため、本人はほとんど意識していません。「自然に」そうしてしまうということです。
いまの自分自身や周囲の環境の状態は、マインドの中のリアリティを維持するように創造的無意識が働いている結果です。
ですから、自分自身や環境を変えようとするのではなく、マインドのリアリティを変えるのです。
マインドが変われば、創造的無意識の働きで、自然と行動も変わります。
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