【20】 創造的無意識の働き〜矛盾の解消〜
前回の記事に引き続き、創造的無意識の働きを詳しく見ていきます。
私たちの現在の状態は、無意識のリアリティや信念、自己イメージと実際の世界が一致した秩序ある状態を創造的無意識が維持しようとした結果、出来上がったものです。創造的無意識の働きによって、私たちは秩序ある状態を維持するような判断や行動を無意識にとっています。
では、実際の世界と無意識のリアリティが矛盾した状態、つまり秩序を失った状態にあるとき、創造的無意識はどのように働くのでしょうか?
このような矛盾した状態のとき、創造的無意識は実際の世界をリアリティと同じものに修正するような判断と行動を促します。
たとえば、「自分は数学の試験でいつも90点をとっている」という自己イメージ、リアリティをもっている生徒が70点をとってしまったら、その生徒は慌てて勉強し、次の試験ではちゃんと90点を取るようにするでしょう。
逆に、「自分は数学の試験でいつも70点をとっている」という自己イメージを持っている生徒が90点をとったら、勉強しない言い訳をいろいろと思いついて、次の試験では70点の実力になるように調整するでしょう。
このように創造的無意識は、リアリティや自己イメージ、信念と実際の状態が矛盾したとき、その矛盾を解消するためにクリエイティブに働きます。
ここで重要なことは、創造的無意識は、現状がリアリティより良すぎても悪すぎても「矛盾している」と評価し、現状をリアリティと一致するように修正しようとするということです。
ですから、数学で高得点をとりたいなら、「自分はいつも70点だけど、次の試験では高得点をとる」と思う代わりに、「自分は数学で100点をとっている人間だ」というリアリティ、自己イメージを先に作ってしまえばよいということです。
そうすれば、創造的無意識が現状をリアリティに合わせる判断と行動をとらせるようになります。
そして、時間差はありますが、実際の世界はリアリティと一致したものになります。
アファメーションやヴィジュアリゼーションは、ゴールを達成している自分の自己イメージ、リアリティを先に作り、創造的無意識の働きでゴールを達成していくための方法なのです。
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