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コーチングの基礎

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ルー・タイスのコーチング・プリンシプルに基づいたマインド(脳と心)の仕組みと上手な使い方について説明しています。各記事には1つのテーマの解説と、それに対応するワークが含まれていま…
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#コンフォート・ゾーン

【25】 人は慣れ親しんだものを求める

少し目を瞑って、次の質問の答えをいくつか思い浮かべてみてください。 あなたが落ち着いて自分らしく振る舞うことができる場所はどこですか? 逆に、もし足を踏み入れたら緊張してしまいそうな場所はどこですか? 思い浮かべることができたら、それぞれの場所の共通点を考えてみてください。 おそらく、落ち着いて自分らしく振る舞える場所は、慣れ親しんだ場所ではないでしょうか。 逆に、緊張しそうな場所は、行ったことがなかったり、自分が行きそうにない、あるいは場違いに感じるところではないで

【26】 自己イメージがコンフォート・ゾーンを決める

今回は、コンフォート・ゾーンについて、自己イメージや創造的無意識との関連から考えていきます。 私たちの創造的無意識は、無意識の自己イメージを維持するように認識や行動を制御しています。 「自分はこういう人間である」という自己イメージや「ものごとはこうあるべきだ」というリアリティを維持するように働いています。 もし現状が自己イメージから離れたら、創造的無意識は現状を自己イメージと一致させるように行動を促します。 ただし、現状は自己イメージと完璧に一致していなければならないわ

【27】 コンフォート・ゾーンの内と外

自分が慣れ親しんでいて、落ち着いていられる領域のことを、コンフォート・ゾーンと言います。 以前の記事でも、コンフォート・ゾーンの内側にいるときと外側に出たときの違いを解説しましたが、今回はより具体的に考えてみたいと思います。 コンフォート・ゾーンの内側にいるときは、リラックスして、いつも通り振る舞うことができます。 行動する際も、努力することなくフリー・フローの状態でいられます。 家の中で活動したり、仲の良い友人と馴染みの店で話しているときには、無理に頑張って何かをしてい

【28】 環境のコンフォート・ゾーン

前回の記事では、コンフォート・ゾーンの内側にいるときと外側にいるときの反応について考えました。 今回は、環境のコンフォート・ゾーン(environmental comfort zone)について考えていきます。 私たちのコンフォート・ゾーンは、自己イメージによって決められていることを以前の記事で紹介しました。 創造的無意識は「自己イメージ」と現実が一致するように働きますが、両者が一致していると判断される範囲をコンフォート・ゾーンと呼ぶからです。 自己イメージには、あらゆる

【29】 コンフォート・ゾーンと人間関係

前回は、環境のコンフォート・ゾーンについて扱いました。 今回は、その具体的な例として、人間関係についてコンフォート・ゾーンの観点から扱います。 私たちは環境と相互作用しながら、生きています。 外が暑ければ、汗をかくことで体温を下げようとします。 部屋にいれば、冷房をつけることで部屋の温度そのものを自分にとって快適な高さまで下げることもできます。 このように、人は環境から影響を受けつつ、環境に影響を及ぼすという双方向性をもちながら生きています。 そして、無意識に自分にとって快

【30】 コンフォート・ゾーンの外は見えない

私たちのマインドは、現在のコンフォート・ゾーンを維持するように働きます。 現状のコンフォート・ゾーンより高いレベルのパフォーマンスを発揮することはできないのです。 そのため、現状より高いパフォーマンスを発揮するには、コンフォート・ゾーンを現状の外へ、さらに外へと広げていく必要があります。 しかし、ここで一つ問題があります。 私たちはコンフォート・ゾーンを外側へ広げていこうにも、コンフォート・ゾーンの外側がスコトマになってよく認識できません。 私たちのコンフォート・ゾーンは

【51】 セルフトークのコントロール

ルー・タイスの方法論では、アファメーション、ヴィジュアリゼーション、セルフトークのコントロールの3つが、マインドを変えていく中心的な方法になります。 今回は、セルフトークのコントロールついて、説明していきます。 セルフトークとは?私たちは常に頭の中で言葉を発しています。それが独り言として口に出る場合もありますが、ほとんどは口に出さずに心の中で言っています。 例えば、物を探している時に「どこにあるのかな〜」と頭の中で呟いていたり、何か上手くいかなかった時に「また失敗してし

【52】 誰の言葉に耳を傾けるか?

セルフトークが自己イメージを作り、自己イメージがコンフォートゾーンを決めます。 つまり、セルフトークによって、私たちのコンフォートゾーンが決定されてしまうということです。 そのため、セルフトークをコントロールすることは、非常に重要です。 セルフトークの形成では、現在のセルフトークはどのような言葉をもとにできあがったものなのでしょうか? それは主に、子どものころに親や先生、周囲の大人に言われた言葉や、他人が話しているのを聞いた言葉です。 子どもにとって、周囲の大人の言