26ヵ国からの参加者が集まった、グローバルミーティングから学んだ4つのこと。
先週1週間は、ニューヨーク本部に26か国から参加者が集まり、
ワークショップが行われました。
コロナ中はこんなことが全くできなかったので
世界中のチームメイトと顔を合わせるのは4年ぶりになります。
世界各国で同じテーマで活動している仲間たちが、
それぞれの課題やアイディアをシェアしあったり、
ニューヨーク本部がどのようにサポートできるかを
話し合う機会になりました。
ファシリテーションやコーチングの重要さを
痛感する場面にもなりました。
少し抽象的になってしまいますが、
1週間の貴重な学びを
紹介したいと思います。
①本部が答えを持っているわけではない
本部の仕事はそれぞれの国の仕事をサポートすること。
だから本部には分野の専門家も多く所属しています。
ただ、本部にいる専門家が、それぞれの国の課題への
解決策を持っているわけではありません。
当然、その国々や地域での課題や解決策は
そのコンテクストに依存するからです。
アメリカで成功する政策が
ブルキナファソで成功するはずがありません。
本部の強みは、いろんな国や地域を超えた
課題の特徴や解決のアイディア、リソースなどを
共有し、解決の実践をサポートできることです。
解決策を実践するのは現場のスタッフだからこそ、
本部の職員の役割は彼らの能力や考えを引き出すこと、
実践できる行動に落とし込むことだと思いました。
相手の能力を開発し、実践につなげるには
コーチングの知識が不可欠です。
②みんな自分の考えを持っている
答えもやり方も一つでない状況で、
とても大事なのはいろんなスタッフのアイディアを
最大限に引き出すことです。
それぞれの立場や役職が違うからこそ
見えてくるものがあります。
今回のミーティングでは全体をファシリテートする人が
おらず、そこまで気が配れませんでした。
5日間を通じて、1度も発言しなかったスタッフも
数名いたと思います。
彼らにもたくさん思いはあったはず。
どうしたら、だれもが自分の意見をシェアできる
環境を作れるか。
それは全員の成功にもつながる重要なポイントです。
③アイディアを実践に落とし込む必要がある
5日間の間、たくさんのアイディアが出ましたが、
大事なのはそれらのアイディアが実践されることです。
会議でたくさん話し合ったけど、
現状は何も変わらない、というのは
残念ながらありがちなこと。
実践に落とし込むためには
フォローアップや議事録なども大事ですが、
何よりも議論の設計も大事で、
議論自体が実践に落とし込むことを
想定してデザインされていることが不可欠です。
印象的だったのは最終日の午後、
自分の興味のあるトピックを自由に
話すことができたセッション。
それまでのセッションとは違って
自由参加、グループ発表なし、ルールなしでした。
その結果、いくつかのグループが
この自主的なディスカッションをきっかけに、
この会議が終わった後もメーリングリストを作って
このトピックを話し合おうと動き出したのです。
まさに議論が行動に落とし込まれた例ですね。
こうして行動と自然につながったのは、
強制やルールを超えて、
参加者の自主性に基づいた設計になっていたからかも
しれません。
あらためて行動につながるデザインの大事さを
知りました。
④対面のコミュニケーションは大事だ。
最後に痛感したのは、
場所と時間を共有する大事さです。
陳腐なことかもしれませんが、
なんでもオンラインでできるようになったコロナ後。
これらの議論もすべてオンラインでできなくもないですし、
コストは大幅にカットできます。
しかし、5日間一緒にいるだけで、
同じことを議論し続けるだけで、
全く違う仲間意識ができていくのです。
最終日は別れを惜しむ参加者が
みなそれぞれハグしていました。
初日には全くなかった光景です。
普段はリモートで仕事しつつも、
大事な時にはお互いで時間と場所を共有することも
とても意味のある投資ですね。
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