見出し画像

未経験の僕が仕事を辞めて学習塾を開校する話その39―やりたくない仕事の話―

独立開業すると、自分がやりたい仕事ばっかりやってればいいんだからストレスなくて良いよね、みたいなことをよく言われます。

しかしこれは本当なのでしょうか。

この際なのでハッキリ言いましょう。

本当です!!!!!



僕の場合、前職を辞める際、「やりたくない仕事だけは引き受けない。どんなにお金がなくて困っていても、道理や矜恃に反する仕事は引き受けない。」と硬く心に誓って仕事を辞めたので、それだけは何が何でも守ろうと思っていますし、今のところ守っています。

入塾希望者が来ても、条件を満たさなければ引き受けません。
無料体験や相談を受けて、その場ですぐに「入会したい」と言われても、その日のうちに契約書は交わしません。
営業の正しいやり方に反していると何度か忠告を受けたことがありますが、その場で申込書にサインをしてもらうような熱いうちに鉄を打つ作戦ではなく、いったん冷静な頭に戻って考えてほしいと思っているからです。

家に持ち帰った結果、やっぱり今回は見送りますと言われたことも何度もありますが、そもそもいったん持ち帰っただけでやっぱりやめとこーとなるような心持ちではどっちにしても長く続かないこと、何らかストレスを抱えながらの通塾になるだろうこと、強い決意なくして成績は簡単にはあがらないことなど、僕にとっても困ることもたくさんあります。

これから長い間彼ら彼女らとしっかりと向き合っていくためにも、とにかく一度冷静に、真剣に考えて本人にとって最良の選択をして欲しいのです。

これらを守らずに引き受けてしまえば、きっと僕は苦痛だろうと思うのです。
苦痛を感じながら仕事をするのはもう止めにしようと決めて、前職を辞めたので、この約束を破っちゃうと本当に仕事を辞めた意味が無いというか。



だから断言しましょう。
しょうもない仕事はもうしなくていい。

世のため人のためにならない、既得権益を守るためでもない、仕事のための仕事でもない、まして特定の誰かのために、他のたくさんのひとたちを困らせるような仕事なんて本当にやらなくていい。

本気になれる仕事だけやったらいいんです!!



けれどもまぁ、世の中はそう甘くはないので、もちろん「やりたい仕事をやるために生まれるやりたくない仕事」はありますし、これはやらなくちゃいけません。

苦手な仕事かもしれません。
ツマラナイ仕事かもしれません。
意義が感じられない仕事かもしれません。



僕で言うなら、経理関係の仕事はツマラナイし、苦手なのでやりたくありませんが、これらはほっとくわけにはいかないので、誰かにお給金を払ってやってもらうか、自分でやるしかありません。

人事労務もホントはあんまり好きではありません。
ただ生徒たちと話がしたいだけで始めた塾ですから、成績あげることばっかり考えるのもそんな好きではなかったりもします。


けれど、やりたい仕事とか目的を達成するために避けられないことは必ずあるので、これを避けてしまうと本末転倒になります。目的がすりかわってしまうのです。

目指す目的地を心に決めている限り、どうしたって避けられないものはありますから、これはもうやるしかないのです。

そういう意味では、やりたくない仕事はもちろんありますし、これはやらなくちゃいけないので、そこを切り取って「やりたい仕事だけやってればいいってもんじゃない」と言うこともできます。


でも、ほら、そんなの当たり前なんですよ。

大谷翔平選手がホームラン打ちたい、チームを優勝に導きたい、野球をもっとうまくなりたい、って思ったら日々辛い練習を淡々とこなすのと同じです。

彼にとってはそういうのは苦痛でもなければ、困難でもないわけです。
なんでかって、野球がうまくなるための練習ですから。
目的を外してないのです。

社会人のみなさんが毎日嫌々ながらも仕事に行くのは、その中にある何パーセントかの好きな仕事、楽しい仕事に夢見てるからではないでしょうか。

何年も同じ会社に勤め続けるなんて正気の沙汰じゃ在りません。
他に条件の良い仕事は山ほど在ります。
なのに、文句も不満も言いながら、それでも毎日仕事をするために家を出るのは、そういう何かしらの誇りをもっているからではないでしょうか。

そういうのとたぶん同じです。
ただ独立開業すれば、その比率は圧倒的に大きくなります。
好きなことがダイレクトにみえますし、好きな仕事を直接受けることができます。やりがいを感じることも多くあるでしょうし、ワクワクしながら職場に向かう日も増えるでしょう。

そういうところがとっても魅力なのです。
どうです?
独立開業してみては。


サポートいただけると燃えます。サポートしすぎると燃え尽きてしまうので,ほどほどにしてください。