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ここに来て変わったものは、みんな一緒にいるんだ、というただその感覚

Change Makers' College7期メンバーの”ひろ”が、カレッジの経験談を書いてくれました。

【Change Makers' College(CMC)とは】
岩手県陸前高田市広田町にある、ウェルビーイングの学び舎です。
震災の記憶を持ち、豊かな自然に囲まれたちいさな漁師町で、対話と自己選択を大切にしたクラスやシェアハウスでの共同生活などを通して、持続可能なライフスタイルをみんなで探求しています。
デンマーク発祥の成人教育機関「フォルケホイスコーレ」とも協働して学び舎づくりをしています。
☆現在5年目、第7期の4か月コースを開催中!
☆2023年4月~の次期への参加者も募集中です。

ひろは、4月17日からスタートした4か月間のプログラムにゴールデンウィーク後から遅れて参加し、その後5月末には広田町・カレッジを離れるという選択をした、少し特殊な形でCMCにつながっているカレッジ生です。
短い期間であってもわたしたちは共に同じ時を過ごし、同じ空間で暮らし、ことばを交わし、共に学びあいました。
その上で、ひろ自身のしたい生き方や過ごし方、夢があり、わたしたちはそれを聞いた上でその意思を尊重したいと思い、ひろはこうして、自分自身でカレッジを離れる選択をしました。

”ひろ”こと 太向弘明さん

ひろの自由な行動が他のカレッジ生に与えたインパクトは大きく、ひろと生活していた期間で生まれた学びは、今のカレッジの生活の中でも度々ことばにされています。
途中でカレッジを離れたとしても、こうして関わり合い、CMCでのくらしのことを希望を持って語ってくれる存在がいるというのは、CMCにとってものすごく心強い事実です。
ひろの、揺るぎなく存在しているしずかな明るさ みたいなものがわたしはとても好きだし、その明るさをより確固たるものにするということに CMCが少しでも関わることができていたのなら、それはとてもうれしいことだなと心から思います。

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こんにちは。CMC7期に参加した太向弘明という者です。

ここにCMCに参加して自分の変わったところ、変わらなかったところを言葉にして残そうと思うわけですが、僕自身のCMCの参加の仕方は少し特殊で4ヶ月のプログラムの内たったの3週間しか参加していません。
それでもこの時間がどんな意味を持つのかこれを今読んでいる誰かに伝えてみたいと思います。

僕自身は参加当時27歳、社会人3年目を終えた段階でCMCに参加しました。
7期生は社会人経験者が半分弱と就活経験した大学生半分強ぐらいの構成だったと思います。
大学院を出てメーカーで働いていましたが、普通に働いていると、ただ経済成長を求めるだけで、効率を求めるだけの、生きる意味も考えない、技術の、貨幣の、言葉の奴隷になったような社会に複雑な感情を抱きながら働いている状態になりました。

そのまま働いていても小さな日常は楽しいけれど、やはり何か自分で新しい意味を作りだすことが大事だと思い会社を辞めることにしました。
そしてその段階で小さなコミュニティ、新しい価値を実践できる場所に興味があったこともありCMCに立ち寄ることにしました。
来る前は音楽室とか美術室とかあって、楽しそうだな〜とかその程度のことしか考えていなかったのですが笑

実際に来てみるととても大事なことをたくさん教えてもらえた気がします。

さて急な話になりますが、今この社会は僕たちに対してすごく残酷だと思います。
数百年続いた経済成長一本調子の神話が崩壊しかけ、環境問題は間に合うかも分からないままただ時も流れ、自殺者の数も高い水準を維持、なんで生きるかもなんで働くのかも大人も友達も教えてくれないまま、楽だからと言って皆スマホを見、自分以外のことはどうでもいいって、他の人の、そして自分の奥底の淋しさを無視し、ただ一人ぼっちにする、させられる社会。

そんな社会になってしまっていると個人的には思います。
きっと人の心を残した人ほど辛くしんどく感じるようになっている感じがします。

しかし一人でいても社会の何がおかしいのかよく分からないし、自分がどんな価値観に囚われているのかもよく分からないままで、ただそのまま人としての生を無下にされてしまいます。
だから、ちゃんとした人と、ちゃんとした時間を持って話すことが大事なんだと思ってます。
CMCにはそんな流れに対して一度立ち止まる力を持った素敵な人たちが多く参加していたと思います。

(あくまで個人的な見解ですが)CMCでは普通の社会じゃ絶対に教えてくれない、生きる上でとっても大事なことを学べますからそれはそれは素晴らしいのですが、その学び方が少し変わっています。そのほとんどを生活から学ぶのです。
(これはフォルケホイスコーレに一般的なんだろうか、、きっと違うんじゃないかと思うのですが。)

人と人、人と植物、人と動物、人と人の作ったもの、いろんなものと一緒に生活すること、そしてそれがどんなことなのかをゆっくり感じ、考えることを大事にします。
こんな文章を書いていると、なんだその地味な学びは、とか、なんの価値があるんだ、とかそんな気持ちが自分ですらも湧いてくるのですが、ほんとにこれがこれからの世界で一番大事なことなんだと思います。

そしてこの感情のチグハグさにどう向き合うかこそがCMCが教えてくれる大事なことだなぁと思います。
こんな文で伝わるか不安になってきましたが、綺麗な言葉で伝えてもつまらないのでこんな形でとどめます。

ひろがいた期間は、デンマークのフォルケホイスコーレから来ている4名も一緒に暮らしていました

僕の場合はその中でもやはり人と一緒に生活する中で得た学びが一番大きかったと思います。
共同生活では考えすぎてしまう人だったり、感じすぎてしまう人、開き直るしかないほどに苦手なことが強い人、自分の苦手を素直に受け入れられずに苦しんでる人、この世界の当たり前として色とりどりの個性を持った人たちが同じ屋根の下で時空間を共にしていました。

自分にとっては小学校以来、いや人生で初めてと言っていいくらい複雑な生活を送ったと思います。
きっと現代社会で暮らしているとほぼあり得ない状況であろうし、今後の人生においてもそう巡り会えるものではない予感がしますが、しかしそれはつまり普段の生活の中で無視している、無視しがちな側面で、どう意識し続けるか考えないといけない大事なことなのだと思います。

なぜ意識しないといけないのかというと、現代は人の本来持っていた多様性が強く意識され始めていると同時に有史以降で最もたくさんの人と触れる機会が多いからというのが簡単な理由です。しんどいから避けようと思っても否が応にも向き合わないといけないみんなの問題のはずです。

そしてCMCの中で過ごしたりしながら自分なりに思う現時点の答えは、
この訳分からなくて自分が潰されそうな世界の中にも何かの道を、方向を、作り出すことだと思います。

たとえそれがどんなにバカなことだったとしても、横に誰かがいてくれるからです。こうやって文にして答えを出してみることもこの一環です。そしてもし自分で見つけることが難しくて、辛くて仕方のないなら自分の信じられる人に巻き込まれてみるのもきっと素敵なことだと思います。

そんな優しすぎる心も包み込んでくれるような大きな明るさがきっとあるよ、と僕は伝えていきたいです。

これは僕がCMCに来る前も来た後も変わることがなかった気持ちでした。
だから僕はこの「答え」を胸に少し進んでいってみようと思います。

そしてじゃあ逆にCMCに来て変わったものはなにかといえば、みんな一緒にいるんだ、というただその感覚です。心と体と言葉と、全部で感じるその感覚です。
絶望なんてしなくていい、ただ前を向いていこう、とそんな風に明るくなれました。
だって目は前に付いてるじゃんって。それが僕たちでしょ、ってそんなことも自分に対しても思えるようになりました。
みんながいるって、やっぱりいいよね。

最後に、僕の夢を挙げて終わろうと思います。僕の夢は、世界の動植物全ての名前を覚えること、世界の言葉全てを理解すること、宇宙の流れを全て知ること、新しい言葉を1000個つくること、計算が生む新しい命と会話すること、めちゃくちゃ楽しい家を作ること、友達たちと最高の生活を過ごすことです。これからもっと夢が増えるといいな。人生は最高だ。
以上!

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岩手県陸前高田市 ウェルビーイングの学び舎「Change Makers’ College」
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