私の右側に座る女の子たちと
頭と身体と心をたくさん使った1週間だったので、今日はもう夕方からお風呂に浸かっている。
おきにいりのAYURAのメディテーションバスを少し注いで、白くゆるいお湯の中でうとうとしている。
私の肩に頭を預けた女の子たちを想う。
言いようのない不安と痛みと過去と未来とが一緒くたになって、彼女たちの心の中で靄をつくっている。雪かきをするように、大きく掬ってどこかへ放ってあげたいのだけれど、そうはいかない。この瞬間に、みんなのかなしみを消滅させてあげることはできない。
でも、肩は貸せる。背中をそっと撫でることもできる。私が「そうかそうか」と言う間、彼女たちは小さく泣いたりできる。これからもずっと味方だよ、という言葉をお土産に持たせることもできる。
彼女たちを底から引き上げられないからこそ、些末な寄り添いを何度も何度も繰り返す。「十分」には程遠くとも、真っ暗闇の中にひとり取り残すことにはならないと、そう信じている。
10年近く昔の話を唐突に口にする子も多い。ひっかかったまま誰にも見つけてもらえなかった小さな綻びを、一緒に繕わせてくれる。幼かった頃のみんなを思えば切なくなるけれど、今だからこそ癒せるものもあるのかもしれない。
そうして、自分自身のことも考える。なにが私をここへと導いてくれたのかはわかるようでわからない。けれど使命なのだと本気で思っている。私は然るべくしてここに呼び寄せられたんだ。みんなとお話しするために、今までの人生があったんだ。文字に起こせば大袈裟だけれど、そう考える方が自然な気がする。よかった、出会えて。
寝不足なので、ご飯を食べたら静かな映画を観て眠ってしまおう。私の日々にはこれからも、彼女たちが変わらず息をする。
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