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式と証明の話の続き

こんにちは。今回はに引き続き[式と証明]です。

 はじめに、恒等式と聞いて「何それ」と思いませんでしたか?要は常に成り立つ式のことです。着目する文字の係数を0にすると文字に何が入っていても成り立つという事。まあ、これ自体は見かけないもので…応用したものばかり見ます。その1つが等式の証明です。等式の証明の方法は主に3個。片方の辺を変形してもう片方に合わせること。それぞれを同じ形に変形すること。そして左右それぞれの辺の差をとって0であることを示すこと。以上です。等式は大方、(左辺)=(右辺)の形ですが、これ、解き終わって初めて成立ですのでご注意を。


 次はさらに重要な不等式の性質です。a>b、b>cのときはa>cとなること、両辺に同じ数を足す、引く、掛ける、割るときは負の数を掛けるか割るかするときだけ不等号の向きが変わることをつかんでおきましょう。また、不等式の証明のときは差をとって不等号を満たすことを示せばよいです。明らかでない場合はどちらも正ならば両辺を2乗する、微分するなどの手をとることもあります。さらに、実数では偶数乗の数は全て0以上です。和や積が負になることはないです。絶対値も負にならないので扱いに慣れておきましょう。


 さて、ここがメインです。相加相乗平均の関係。相加平均というのは我々がよく使う「全て足してものの数で割る」という平均です。一方、相乗平均は「全て掛けてものの数分の累乗根(同じ数を何回か掛けるとその数になる数、√を使う)」になるという平均です。売り上げの伸びの平均とかに使われるらしいです。さて、これを2つの正の項に限定したとき、(a+b)/2≧√abとなるという関係です。不等式の証明は勿論気づかないところでも使われます。2つの項が並んでいて困ったら「これを使うのか」と疑うくらいがちょうどいいのかもしれません。

 今回はここまで。次回は実数以外の数、虚数の導入と方程式の解です。次回もよろしくお願いします。


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佐々木先生説明(修正版)


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