『新しい恋愛』高瀬 隼子
「花束の夜」
「お返し」
「新しい恋愛」
「あしたの待ち合わせ」
「いくつも数える」
恋愛に纏わる五話収録の短編集。
『おいしいごはんが食べられますように』でハマった高瀬さん。
本作も良かった。
巷に溢れる恋愛小説とは一線を画し、ときめきもなければ多幸感もない。
人が内に秘めた言語化しにくい思いをさらりと言葉に乗せ、その先には共感が待っている。
ほんのりと漂う狂気と歪んだ感情、本作でも高瀬さん特有の空気感が満ちていて惹き込まれた。
全編を通し、どこに連れていかれるか着地点が想像出来ない不安定さ。
この不穏さと暗さが堪らなく好き。
いいなと思ったら応援しよう!
拙い記事を読んでくださってありがとうございます(*´▽︎`*)