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のれん(M&A)の話

これまでに何度かM&Aというものを経験してきました。
買うのも売るのも海外も。

IT関連企業での経験が長いこともあり、薄い純資産の会社を将来の成長期待という名のもとに大きな金額で買うケースが多く、そうすると「のれん」が会計上資産として計上されることになります。
こうして頭痛のタネである「のれん」を自ら抱え込み、その後決算がやってくるたびに監査法人と嫌な会話をする羽目になるわけですね。

以前はかなり長い期間で償却していたこともありましたが、昨今では5年を超える償却期間を認めてもらうのはかなり難しい感じになっています。(業種によるのかもだけど)

5年でその成長期待分をリクープする計画を作り、そしてその計画以上にならないといけないわけです。
まぁ当たり前といえば当たり前、健全といえば健全なのですが、M&Aにおける買収価格ってそんなにデジタル決まるわけではなく、最後は誰かの意気込みと強い気持ちで決まる、みたいなことはぶっちゃけよくある話なんじゃないかなと思います。
もちろん検討の過程で様々な試算をするわけですが、最後意思決定の瞬間、いろんなものが置いてけぼりになりながら金額が決まりがちなんですよね。

将来の成長なんて誰にも分からないわけだから、M&Aを決めるのは結局は誰かの意思と覚悟でしかないので、それはそれで仕方ないとは思いますが、しかしそれにより、のれん減損との不利な戦いが始まるわけです。
そして後々後悔する、というのはよくある話です。


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