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『採用とは会社をよくすること』 キャリアチェンジし自分らしく働く人事が話す、採用の本質

実際に明確な目標に向かって生き生きしながら働いている社会人さんや、インターンなどで社会経験をしている21卒内定者からのお話によって、就活生に「働く」イメージをもって前向きに就活していってもらうインタビュー企画!!

今回は、100人規模のITベンチャー企業で人事をしている今岡さんにお話を伺いました!

インタビュイー紹介

■今岡郁美さん
人事の採用担当3年目。前職は予備校スタッフを経験している。社内では、「いくみん」の愛称で呼ばれていて、「採用にもマーケティングを。」を掲げ新卒採用担当プロジェクトを任される。会社の人に関わる分野には積極的に関わっていき、2020年6月に会社の準MVPを受賞する。趣味は、海外ドラマをみること。


実は今岡さん、今回のインタビュアーである東口の内定先の人事さんなのです!!
実際に採用していただいた人事さんにお話を伺うことで、自分と会社のマッチポイントが改めて見えてきて、改めて入社して会社に貢献したい気持ちが強くなりました!

選考等がなかなかうまくいってなかったり、自分にあった企業がわからない方、「そもそも採用ってなんでするのだろう」を一緒に考えた上で、自分はどうあるべきなのかを見つけましょう!

企業を選ぶ軸は、ミッションと
自分の得意なことができること


ー本日はよろしくお願いします!
 早速ですが、まずは今岡さん自身のお話をお聞かせください!学習塾の事務全般のお仕事から人事に転職されたとのことですが、人事をしたくて転職されたのですか?

 実は、人事で探していたというわけではなく、いろんな職種をみていました!業界でもあまり絞っていませんでした。

ーそうなのですね!転職時はどういう軸で企業選びされていたのですか?

 ミッションに共感できるかが大事だったので、「そこで何ができるか」よりも一緒に働く人が「何をしたい人たちなのか」を重視していました。あと、自分にとって得意なことをできるかという軸もありました。自分の得意なことを活かせる仕事は1つの職種だけではないと思ったので、職種もなるべく絞らないように見ていました。

ーなるほど。それって新卒のときからそういう視点で就活していたのか、就職して仕事していく中で大事さに気づいたのか、どちらなのですか?

 社会人になってから気づきました。新卒で就活をしていたときは業界で絞ってしまっていたのと、会社のミッションに共感できるかどうかを重視しすぎていました。ミッションは会社全体が目指す方向性なので、ミッションに共感できれば、その会社の中の仕事は自分の思い通りのものであるはずだと思いこんでいたところがあって…。でも、ミッションって事業にどう落とし込まれているか、社員がどれだけ共感し、体現しているのかって会社によって違うんですよね。

ー掲げているミッションが同じような会社でも、その実現の仕方や熱量は企業によって違うということですよね。

 そうです。だけど、そういうところを知らなかったので、入ってから働き方や現場の意見が反映されるかどうかが自分の考えていたことと違っていて、ギャップを感じてしまったんだと思います。掲げられているミッションには本当に共感していたし、実現したいと強く思っていました。でも、ミッションがどのように事業や組織に落とし込まれるのか、社員はミッションをどのように思っているのか、そこまで調べて検討できていませんでした。
 だからその会社の社員としっかり話して、自分に合ってるかを自分の目で確かめることは大事だなと感じました。1社目で学べたこともたくさんあるし、自分なりに頑張って成果を出せたこともあったので、入社したことは間違いではないと思っていますが、次は長期的な視点で働き方や組織の風土なども含めて検討しなくては、と思いました。

ーそれでも限られた情報の中で選ばないといけなかったわけじゃないですか。そこで人事を選んだのはなぜなのですか?

 正直自分に合っているかなんて、やってみないとわからないとは思っていて。でも、挑戦心だけではダメだと思ったので、少なからず自分なりに得意なことで貢献できそうな仕事をしたいという気持ちはありました。そして、自分ができることと相手が求めていることが近しければ、何かしら会社の力になれるのではないかと思ったことと、社風も自分に合っているなと思ったので、最終的に今の仕事に決めました。人事というキャリアは初めてですし、本当にそれがやりたいかはまだわかりませんでしたが、やってみて自分に合っているか判断すればいいと思いました。

採用とは人材の面で会社をよくすること


ーでは、実際の人事のお仕事を簡単に教えて下さい!

 結構幅広くて、会社に必要な人材の定義決めから、その人達をどうやって採用していくかという戦略・手法の考案だったり、説明会や面接などそれを実際に実行すること、採用したらその人が所属チームに問題なく入っていけるようにサポートするところまで全てやっています。採用自体は入社することが一旦のゴールではあるんですけど、私の中では、採用とは人材の面で会社をよくすること全部に関わることかなと思っています。

ー採用で会社をよくするですか?

 はい。採用って人が入る入口の部分だと思うんですが、入社してから出てきた課題や、出ていく人が抱えていた課題とかを、入り口の時点で防ぐことができないのかって思っています。入口から出口までの人材の流れを意識して、その中で入口でできることってなんだろうって思って仕事をしています。「人を採用するためには?」というよりかは、「入り口の部分で会社よくするためにできることは?」を常に考えていますね。

ーなるほど。会社を良くするために具体的にどのようなことをしているのですか?

 先程の仕事内容でも話したのですが、人材の定義を決めることも大きな役割を担っていると思います。いわゆる、求める人物像になりますね。これを決めるためには、会社がどういう姿になりたいかというところから考え、そのためには社員はどうあるべきなのかをマネージャーや経営陣と一緒にブレストして、その中で共通項を見つけ出して、譲れないポイントを1個1個整理して、具体的な人物像を考えていきます。会社のなりたい姿を叶えるための採用なので、会社を良くすることに直接的に関わっていますよね。

ー求める人物像って、優秀な人物の特徴からあげるのではなく、会社のあるべき姿から考えているのですね。
 採用の中でも、新卒採用は会社にとってどのような役割ですか?

 1つは、新卒社員は会社のカルチャーを作っていく担い手であることだと思います。やっぱり社会人1社目って、全てがまっさらで社会人としてのスタンスや仕事の価値観が新しく形成される時期だと思います。まっさらだからこそ、自社の価値観やミッションに共感してくれていれば、文化を作る立場になってもらいやすいと思います。中途社員でももちろんそのような立場に立ってくれる人はたくさんいますが、やっぱり1社目であることは大きいです。

ー文化を作る立場ですか、新卒ってとても期待されているのですね!

 そうですね。あと、やっぱり新卒社員はすごくフレッシュなので、先輩社員からすると初めてのことだらけの中でやる気に満ちていたり、試行錯誤しながら成長している様子をみて「初心に帰れる」という人も多いですね。周りの先輩社員に良い刺激になる存在でもあるなと見ていて感じます。新卒社員を育てるということにも大きな学びもあるので、社員全体にいい影響を及ぼしてくれています。

ー確かに!会社全体に影響を与えれれるように私自身もこれからがんばります!


ミスマッチを防ぐ方法は、お互いの自己開示


ー会社にあってそうな人だということをどうやって見極めるのですか?

 その人の大事にしていることや、その人のこれまでの行動が何を軸に積み重ねてきたことなのかを面接で丁寧に深堀りして確認しています。また、こちらから「私達はこういうものです」というのを、しっかり芯のあるメッセージで発信しています。発信したメッセージに共感してもらい、選考に進んでくれる人はかなり近い人だと思っています。


ー就活生だけが会社に自己開示をしているというわけではなく、会社側も開示することで見極めようとしているんですね!
 深堀りでいうと、どういった質問や話の流れでその人のことが掴めたなと思いますか?

 そうですね、やっぱり1番頑張ってきたことや大変だったことが、その人らしさを感じるなと思いますね。
 特に頑張ったことは、どういうところでエネルギーを使えるのを聞くことができるので、そこから深ぼって「モチベーションはなになのか?」や「なにが楽しかったのか?」などの理由を聞いていきます。そこが自社の仕事でも当てはまれば、仕事を頑張れる確率が高いじゃないですか。その人が能力が高いことというのはもちろん大事なのですが、それよりもその人がその人らしく活躍してほしいので、頑張ったことは深ぼっていきます。


ーこんなことを頑張ったからすごいんだって話じゃないってことですよね。

はい、すごいことをしたってのはそれはそれですごいし、話も聞きたいのですが、それだけでは判断できないですね。その人のモチベーションや大事にしていることを聞き出せて初めて会社にあっているか図れるので。


ー社員面談や面接で人事の立場から就活生にこうあってほしいとかありますか?

 素直で率直に話していただくことです。採用において最も防ぎたいのはミスマッチなんですよね。採用できないことも良くないけど、それよりも入った人が「合ってなかった」や「この会社に入らなければよかった」と思ってしまうことが、こちらにとってもすごくつらいです。また、シビアな話ですが採用活動には会社の費用も使っているので、採用する方には思い切り活躍していただきたいですし、会社にとっても入社された方にとっても、幸せな縁にしたいと思っています。


ー入社してよかったか悪かったかって、本人だけでなく様々な人や会社全体にも影響しているのですね。

 はい。だから、ミスマッチを防ぐために「私達は何者です」というメッセージを強く発信しているし、面接では粗探しではなく、この人が入社して幸せに働いてもらえるかこの人のいいところが会社の求めていることと一致しているかを真剣に見極めます。その人の人生を左右することになるので、何回も面接をさせていただきいろんな質問をして、社員にも会ってもらってということをやります。

 そのときに、「本当はこう思っているのだけど、合格したいからこんなふうに言ったらいいかな〜」みたいになってしまったり、「聞きたいことはあるけど、聞いたらマイナスになってしまうかな〜」と思って聞かなかったりと、素直になってもらえないとミスマッチに気づけないんですね。だから、100%素直で正直に話してもらったほうがお互いにとっていいなと思うので、そこは1番伝えたいことですね。


ーすごくわかりますが、就活生ってやっぱり受かったら嬉しいし、落ちたらへこむんでしまうっていうのが染み付いているので、なかなか難しいですよね…

そうですね。でも、自分を偽ることにいいことはありません。先程のミスマッチの話もそうですが、価値観や考えがマッチしているように見えても、本心で話せている感覚がなかなか持てないと、最終的な判断も難しくなります。


ー逆に人事の方が本音を聞き出す上で気をつけていることはありますか?

 まずは、自分をちゃんと出していくということです。自分自身が素を出すことによって、
相手の話しやすい雰囲気作りを意識しています。人事というポジションが、そもそも評価されているとか突破しなければいけない関門のようなイメージがあると聞くんですね。けど、そう思われると一向に本音で話してくれないと思うので、人事っぽさを出しすぎないようにしています。


ー最後に就活生へメッセージをお願いします!

 先程から話しているように、素直になって、本心や自分らしさをで伝えることが大事だと思います。それが学生さんのためになると思うし、学生さんは気づいていないかもしれないけど、企業がミスマッチだと気づくこともあります。
 あとは、情報が溢れすぎているから自分の目で確かめることも大事です。掲示板とかサイトとかで、この企業はこんな企業とか、ESこんな風に書いたよとか、面接こう答えたら受かるよとか、いろんな情報があると思うんですけど、それって他人が感じたことだから自分で確かめないと真相はわからないと思います。私の転職の経験からも言えますが、社員の方と話すことで初めて見えてくるものや、確かめられるものがあると思います。
 ぜひ、自分で見に行ってマッチのする企業を探す就活をしてください!


ーありがとうございました!


 内定者の私が会社を選んだ理由の1つに、「1番素直に話せたこと」がありました。それはきっと、会社からの自己開示が私の中で腑に落ちていて、受かりたい!というよりは、自分のことも話したい!という方が近かったのかもしれないなと感じました。
 それが結局会社の向かいたい姿と一致していたから内定をいただけたのだろうなと思います。そう思うと余計会社を盛り上げたいし貢献したいですね。働くことが楽しみです!

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