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自分に素直な就活を。大手素材メーカーの人事が語る、就活のあり方


実際に明確な目標に向かってイキイキしながら働いている社会人さんや、インターンなどで社会経験をしている21卒内定者からのお話によって、就活生に「働く」イメージをもって前向きに就活をしていってもらうインタビュー企画!!
今回は、総合素材メーカーで働く河野翔太さんにお話を伺いました。


【インタビュイー経歴】
河野翔太さん
関西学院大学卒業後、大手非金属メーカーに2017年新卒入社。約2年間、自動車部品のグローバル営業をしたあと、自らの希望もあり、人事部採用企画に異動。現在は、研修企画や働き方改革チームに参画して、ダイバーシティの推進などもしている。
趣味は、読書やランニング、靴磨き。


学生時代から就活支援をされていて、現在もmatcherなどの活動を通して、人のキャリアと向き合い続けてきた河野さん。
本インタビューでは、河野さんが考える就活のあり方と、その上でどう企業を選んでいけば良いのかをお話しいただきました。
何をしたいのかやどんな会社が合っているのかわからない、今何をすべきなのかで悩んでいる方は、ぜひお読みください!!

夢やビジョンはMUSTじゃない

ー本日はよろしくお願いいたします!
 河野さんは今も学生の就活支援をされているということですが、どのような思いを持っていらっしゃるのですか?

河野さん
自分の将来の夢が「人のキャリアを明るくすること」なんです。もともと学校の先生になりたかった思いもあり、大学生でしていた塾のバイトなども通して、人の人生の支援をしたくなったんです。大学を卒業してもできることって、「就活支援だ!」と思い、matcherなどを使ってキャリア支援しています。

ー素敵ですね!特に伝えたい思いなどはあるのですか?

河野さん
「夢を作りなさい」や、「ビジョンを言語化しなさい」といわれ、焦って悩んでいる就活生が多いんですよね。それでESにも形だけのものを書いてしまう。でも、僕は夢がなくてもいいと思うんです。世の中のこうしなきゃいけないじゃなくて、自分にあったところ、興味のあることを地に足をつけて考え、キャリアを構築していく。これが大事だと考えます。

ーなるほど。夢やビジョンは作るものではないということですよね。

河野さん
はい。ただ、夢とかビジョンはなくてもいいものではなくて、探そうとする努力はするべきだと思うんですよ。それで考えてなかったらなかったでいい。けど、それで就活も諦めちゃうのはもったいない。

ビジョンは方向性だと思っていて、なんとなくこっちかなというのはみんな持っているんですよ。ただ、その幅を広げる活動しないと意味がない。だから、会社に入って働いてみて、「自分には合わないかも知れない、けどここはおもしろい」ということを見つけていって、キャリアを積み重ねていくべきだと思います。

働くとは「ありがとう」を積み重ねること

ー夢やビジョンが大事なのではなく、自分の興味関心を見つけていくことが大事だということですね。
ただ、それだけでは仕事になるのかなと感じましたが、河野さんにとって「働く」とはなんだと思いますか?

河野さん
働くとはバイトと一緒だと思います。バイトでも掃除をしたり、マニュアルを作ったり、自分の工夫をしていくと思うんですよね。その工夫によって付加価値をつくってありがとうを積み重ねる。ありがとうの繰り返しの対価がお給料であり、それを積み重ねて人生を歩むのがキャリアを歩むこと。働くことは人のためになることだと思います。

ー河野さんが実際人のためになるために意識していることはありますか?

河野さん
周りの人と同じにならないことを意識しています。大切なのは、「そこに自分がいてよかったなと言ってもらうために会社が向かうべきところを考えて、会社に求められる、そして、自分のやりたいことを人に言うために、自分のやるべきことをする」こと。自分が現状維持ならないように、会社の求められることと自分のしたいことを上手く両立することが、周りと同じにならずに、人の役に立つのだと考えます。


役割まで考えない就活は、就「職」活動ではない

ー就活で1番悩むのって企業選びだと思うのですが、どう選べばいいと思いますか?

河野さん
業界と会社からみる就活が多いと思うのですが、これって、従来の終身雇用制度が人事制度に根付いていた前提の就職活動の形なんですね。代わって、現在はグローバル化や少子高齢化が叫ばれていて、「社に入る」というのは、自身のキャリアを会社に委ねるというある意味リスクある活動だと思ってます。
なので、業界・会社だけでなく、入社してからの役割も考えたうえで「就社活動」ではなく、「就職活動」が大事ですね

ー役割ですか?

河野さん
はい。例えば、人を笑顔にしたいという人がいて、その人が飲食業でお皿洗いをすることは、たしかに間接的には笑顔にする中のひとつの仕事ではあるけど、少し遠いですよね。それと全く同じで、笑顔にできる立場の人と、笑顔にしにくい立場の人がいるんです。それをちゃんとわかって会社を志さないといけないんです。

ーなるほど、わかりやすい例です。

河野さん
そうじゃないと、ESも書けないし、志望動機も書けないし、自分をどう会社に売り込むのかもわからない。結局仕事をしたら役割につくのだから、そこまで考えて就活をしないといけない。

ーそれでも、数ある会社の中から1つに選ぶって難しいですよね。

河野さん
まず、今のスタート地点の段階では、誰でもみつけられる、みんながしているような就活サイトやSNS、大学や周りの声を参考にしていると思うんですね。まだ夢がわからないや、世の中にどんな企業があるのかわからない人は、結構これだけをしている人が多いのではないでしょうか。でも、自分の方向性を定めるために、新聞や本、OB訪問など、自分が動かないといけないものも見るべきなんですよ。この違いは楽できるかどうかです。

ー響きますね。

河野さん
後者は、こうすれば受かるってのはなく、自分で考えないといけない。だから、みんなやらないんですよ。でも、ちゃんと世の中の情勢がどうなっていて、景気・労働市場がどうなっていて、その上で企業の採用傾向はどうなっていて…って就職先を探すということがセオリーだと思います。
ある意味、目的とツールをうまく使い分けることが鍵になりますね。

すべてのことは偶然起きるもの

ーそれでも、働いてみてやっぱり自分はこの企業に合うのかな?ここでいいのかな?と思うことってありますよね。

河野さん
もちろんあります。実際に、入社してやっぱり違うかったと思うこともあると思います。その時に、自分の中に合理化して落とし込む1つの考え方として、90年代にスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱した「計画的偶発理論」というものがあります。

ー詳しくお聞きしたいです。

河野さん
個人のキャリアは8割は予想しない事柄によって決定されるというもので、例えば、大学生であれば、このゼミに入ったから自分の大学生活変わった、あのバイト先の人と出会ってなかったから考え方が変わっていなかった、とかあると思うのですが、キャリアも同じなんですね。
8割は世の中の出来事は偶然なんです。でも、その偶発をとりにいく努力をしないといけない。そうしないと、相手に任せてしまい、自分の主体的な意欲がなくなってしまい、煙たがられる存在になってしまう。

ーなるほど。偶発をとりに行くために意識することとかってありますか?

河野さん
好奇心をもつこと・持続性をもつこと・楽観性をもつこと・柔軟性を持つこと・冒険心を持つこと
この5つを常に大事にして、目の前の仕事も、将来自分がどう生きていくかも、考えていくと、いつまでも自分でキャリアの主導権を握ることができます。

ーチャンスを掴みにいくと言うことですね!
 最後に、就活生に向けたメッセージをお願いします!

河野さん
コロナ禍も相まり、社会人・企業、世界ですらも、漠然とした不安や、将来に対する不透明感を抱いています。ただ、どの時代においても、自分に対して正直に・素直に、生きることが1番後悔しない選択だと思うんですよ。周りに流されるとか、自分に自信がない、そういう中で何かに影響されて自分のキャリアを決定するということほど、後悔する選択はないと思います。自分の意思で決定するために、自分で調べて、自己分析をして、社会のことを知り、その上でこの軸だというのを決めて、これであれば後悔しないなというのを見つけるのが大事です。

素直に嘘つかずに、しっかり勉強して社会の理解を深め、ファーストキャリアを歩んでください

ー自分を偽らずありのままの姿を知り、伝え、後悔しないようにしていってほしいですね。貴重なお話ありがとうございました!!


河野さんともっと詳しくお話してみたいと思われた方は、matcherからぜひ申請を送ってみてください!とても話やすくて、親身に相談にのってくださります!
ぜひ、積極的にチャンスをとりにいってくださいね!
https://matcher.jp/obogs/02869c48316c

また、学生部では実際に社会人さんにインタビューをして、記事を執筆してくれる人も募集しております!河野さんのおっしゃるように、自分から情報をとりにくことは大事だと考えますので、ぜひたくさんの経験豊富な社会人の方とお話してほしいです。
詳しくは、こちらのリンクをご参照ください!
https://gakuseibu.wordpress.com/2020/10/04/cloud-career/


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