精神科の技術4:ストレングスモデル
一般科で看護師が患者さんと関わるとき、問題解決型思考を基本とします。
対して精神科看護師はストレングスモデルをよく使います。
その人が抱えている問題に焦点を当てるのか、その人の強みに焦点を当てるのかで関わりに特徴がでますね。
例えばあなたが毎朝ランニングをしないと気が済まない人だったとします。走らないと不安で1日調子が出なくなってしまうとします。仕事にいつもギリギリの時間で出勤することについて、なんとかしたいな、と考えます。
どうしますか?
A:ランニングをやめる。もしくは距離を短くする。
B:ペースを上げて早く走り終わるようにする。体力を向上させる。
他にも、もっと早く起きるとか、帰宅してから走るようにする、など考えられますが、今回のA.Bが問題解決型とストレングスモデルをそれぞれ分けて表現しています。あなたはどちらでしょうか。
ちなみにどちらが正解、というわけではなく、ケースによって適切な対応が異なります。強いていうなら上記のケースでは他者からの指摘ではなく、自発的な考えからであるため、Bで良いかな、と思います。ランニング自体がメリットの多い行いなので。ただ、例えば上司から指摘されてとにかく早急に解決すべき問題であるならAを選択しないといけませんね。
同じ行動、現象、症状があっても、それを問題なのか強みなのかを考えること、それが精神科の面白さだと思います。
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