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女王まりかのつれづれぐさ/第二十四回;井上御大の描くヒーロー
どーもー⭐️ 女王まりかです😆
来週から戦隊モノの投稿を始めるのに先駆けて、今週は戦隊好きアピール週間にしようと思っています。
思えば私、戦隊の記事を出したことが無くて、
「アイツ、本当に好きなの? マイメロとアンパンマンのファンじゃね?」
とか思われてそうな気がするので…😅
取り敢えず、始めていきます。
第二十四回;井上御大の描くヒーロー
今回は井上御大こと、脚本家の井上敏樹先生について語っていきます。
というのも、私の性格が歪んだのは、半ばこの方の影響と言って差し支えないからです!
この方、その界隈ではかなり有名な方で、『敏鬼』とか『893』とか変な名前で呼ばれてますが…😅
いいから、どういう人なのか説明しろ!
1、三代でテレビドラマ脚本家
初代仮面ライダーなどを担当された脚本家の伊上勝さんを父に持つ、二世テレビ脚本家です。
そんな背景があってか、割と若い時期から有名なシリーズの脚本を担当されてました。
そして娘の井上亜樹子さんは、現在サブではありますが、仮面ライダーガッチャードの脚本を書かれています。
取り敢えず、三代に亘ってテレビドラマの脚本家って、凄いですね!
2、担当された作品とその作風
井上御大が脚本を担当された変身ヒーロー物は、私の把握している範囲でこんな感じです。
・鳥人戦隊ジェットマン
・超光戦士シャンゼリオン
・2000年代の仮面ライダーシリーズ
(主にアギト、555、キバ)
・暴太郎戦隊ドンブラザーズ
これらの作品をご存じの方なら解ると思いますが…😁💧
どれも、純然たるヒーロー物とは言い難い作品ばかりです!
で…。
だいたいの作品に共通する傾向を以下にまとめます。
*と言っても、基本的に2000年以降の作品に関してです。ご了承ください🙇♀️
・筋書きが難解。
・雰囲気は基本的に陰鬱。
・美形のライバルキャラは、誠実すぎるのが欠点(木場勇治、名護慶介、ソノイ)。
・その他、主人公を含めて登場人物に奇人変人が多い。
・犯罪者レベルの奇人までいる(草加雅人、犬塚翼など)
・初期設定を途中でぶん投げる。
取り敢えず、私が抱く御大の作品の印象は、
筋書きの整合性よりも、奇人変人を描くことに力を入れている!
です。
疑問に思いませんか?
明らかに型破りな作風の脚本家が、どうして変身ヒーロー物の脚本家として重宝されているのか?
その理由を、次の項目で説明していきます。
3、まともな人はヒーローになれない。
井上御大は、ヒーローに対してこう思っていらっしゃるみたいです。
何の報酬も無しであんな危険な戦いに身を投じられる奴なんて、普通なハズがない。
うわっ…😲
それを言っちゃうの?
ですけど、納得できます。
半獣半人の怪人が街で破壊活動や殺戮をしているという事態を想像してみてください。
普通に怖くないですか?
それに立ち向かえる人…しかも警察官などの公安職ではない一般人で立ち向かえる人って、どんな人なんだろう?
御大の作品で最も新しい、暴太郎戦隊ドンブラザーズで考えていきましょう。
*桃井タロウ(ドンモモタロウ)は普通の人間ではないので、除外します。
・鬼頭はるか(オニシスター)
現役高校生の漫画家。
お調子者の節があるナルシストだけれども、高いレベルの良識や倫理観を持った人物で、他者を救う為なら見返りすら求めず自分を身代わりにすることも厭わない。ヒーローに相応しい人物。
だけど日常生活を見てみると…
・自作漫画が盗作疑惑をかけられ(しかも冤罪)、学校でもアダ名が『盗作』になるが(ほぼイジメ😢)、そんな不名誉なアダ名を聞き流す。
・男(桃井タロウ)に暴力を振るわれても、少し文句を言う程度で済ます。
・自分の料理を25点と評した男(桃井タロウ)に、文句を言いながらも料理を振る舞い続ける。
取り敢えずストレス耐性が高いのだけれども、ここまで来ると…😅
マゾヒストなの? それとも、意外に自己肯定感が低いの?
・猿原真一(サルブラザー)
風流人を自称する資産家ニート。
しかし風流人とは言い難く、
「今日はイライラしている」と言って仲間に攻撃をしたり、敵への攻撃と称して仲間を敵陣に投げ込んだりと、人を人とも思わないような乱暴な行動をすることがある。
実は乱暴な男😒
・雉野つよし(キジブラザー)
妻帯者のサラリーマン。妻が大好きな気の優しい男性で、一見するとメンバーの中で最も普通の人だが、妻に危害を加えられると豹変する。
妻に危害を加えた人物が死ぬように仕組んだことすらある。
終盤には、妻を刺した犬塚翼(後述のイヌブラザー)と本気の戦闘を繰り広げた末に勝利し、変身が解けた相手を必殺技で葬ろうとした(妨害されたけど)。
怒らせたらアカン人や😨
・犬塚翼(イヌブラザー)
冤罪で指名手配されている男性。
素行にかなり問題があり、暴行、不法侵入、窃盗など種々の犯罪行為を全く躊躇無く行う(それでいて、自意識としては『俺は悪人じゃない』)
「指図するのが気に入らない」という理由で変身前の桃井タロウに発砲したことがある。文句の付けようの無い犯罪者。
敵に唆されて雉野つよしの妻を刺してしまい、怒りのキジブラザーと戦うことになったが、戦闘に躊躇する様子はなく、発砲するなど普通に戦っていた。キジブラザーにトドメを刺されそうになったのは、ただ単に負けただけ。
こんなキャラ、子ども番組に出して良いの? そのレベルだよ😖
こんな感じで皆さん激しいんですが、いろいろと納得できるんですよ。
・自己肯定感が低い、またはマゾっ気があるから、他人の為に自分を犠牲にできる。
→鬼頭はるか
・暴力に抵抗が無いから、戦闘に挑める。
→猿原真一、犬塚翼
・敵認定した相手にのみ冷酷になれるから、倒すべき敵だけを倒せる。
→雉野つよし
ヒーローがやってることって、ある意味で一線を超えた行為で、それをできる人ってどんな人なんだろう?…とリアルに考えたら、こんな人たちになるのかな?
ヒーローという特異な人物像を真剣に考えているから、結果的に奇人変人を描くことになってしまう。
御大はヒーローについて真剣に考えているから、ハチャメチャ脚本家ながらヒーロー番組の大御所になったんだと、私は考えています。
4、ポイントはちゃんと押さえる
ここまで読んで、
「井上敏樹って脚本家の作品は変人ばっか出てくるんだな」
と思われた方がいらっしゃるかもしれません。
だから最後に言っておきます。
井上御大は、ちゃんとポイントは押さえます!
例えば先に紹介した暴太郎戦隊ドンブラザーズでも、実質的な主人公の鬼頭はるかを最もヒーロー然とした人物として描いています。
やたら不遇な展開の多い彼女ですが、最終回には漫画が再評価されるという結末が待っています。
善人は報われるんです!
一方、身勝手な犯罪行為を繰り返していた犬塚翼は、最終回のエンドロールでも、指名手配犯として警察に追われている姿が描かれています。
ヒーローだからって、何をしても許される訳じゃないんです!
こういうポイントを押さえている点も重宝される理由だと思います。
彼の精神は弟子の小林靖子さんや娘の井上亜樹子さんに受け継がれ、新たなヒーロー像を生み出しています。
賛否の分かれる脚本家ではあるけれど、変身ヒーロー番組に大きな影響を与え、足跡を残した人物であることは確かだと、私は思っています。
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