焦った。

今日は早番。

良い青空だったので、また波の音を聴きに行こうとお気に入りの海辺の駐車場へ。

海の音とぽかぽかした日差し、
開け放した車内に入ってくる風が気持ち良くて。

設営して寝っ転がって秒でウトウトし始めたころ、スマホのカレンダーから通知が。

『歯医者』

の文字。

一瞬のフリーズの後、歯医者の予約を入れていた事を思い出す。

スマホのカレンダーには予定を入れていたけど、
一目で予定を確認できるようにトイレに貼っている年間カレンダーに書き込むのを忘れていた。

その上、月曜日ということで油断もしていた。

今日、歯医者だってすっかり忘れていた。

アラーム通知は30分前設定。

これはまずいと、
到着して間もない駐車場を後にする。

でも、
こういう時こそ焦ってはイケナイと気持ちを落ち着かせ、車を走らせる。

こんな日に限って、無茶な割り込みが多いし、心なしか信号も赤ばっかりな気がしたけど。

心の中に、観音様に扮した自分の姿を思い浮かべ運転に集中する。

5分前に到着し、歯医者と同じ階にある100円ショップに直行し、ノンストップで歯磨き粉と歯ブラシだけ購入し（危うく子供用のゾウさん歯ブラシを買うところだった）、歯医者の受付へ。

駆け足しながら、
カバンから引っ張り出して出しやすいようにポケットに突っ込んでおいた保険証と診察カードを渡す。

時間は予約時間ジャスト。（マジジブンスゴクナイ？）

受付の衛生士さんに。

『時間ギリギリですが、歯だけ磨かせて下さい！！』

と、
買ったばかりの歯ブラシを印籠の如く掲げて懇願し、治療室に呼ばれるまでの時間で歯磨きした。

歯磨きし終わり、待合室の席に座り。

『私、全然焦ってませんけど？』

的な顔で、他の患者さんの中に擬態することに徹したのは言うまでもない。

自分の名誉のために言っておくが、
自分は基本的に、予定は忘れないように二重三重に保険をかけて管理するタイプである。

この記事を読んで、白い目で見ないで欲しい。

こんな事もあるんだなと、大変肝を冷やした。

そして、反省した。

今回は幸運にも間に合ったけど、危うく迷惑をかける所だった。

気を付けねばと、改めて心に刻んだ。

アラームの通知設定は最低でも１時間前にしようと思う。

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