JACアワード審査員をやってみて

■1年の計は元旦にあり!


あけましておめでとうございます。
2023年になりました!

毎月1日にアップすると宣言してしまったため、
おめでたい元旦にも、仕事の内容を書いています。すみません。。

最初のnoteに、私は節目を大事にしていますと書きました。
まさに元旦は超!節目なので、目標を設定する楽しみがあり、
1年で一番好きな日です。

私の今年の目標は、食生活の改善です笑
1/4からWEBサービスで、管理栄養士さんについてもらう予定です。
便利な時代です。 (酒とラーメンを減らせばいいだけ説もありますが汗)

2014年、RIZAPで12kg減量したのですが、徐々に戻ってきてしまいました。

2014年のRIZAP_ビフォーアフター

当時はトレーナーさんに頑張ってることを褒めて頂き、なんとか減量に成功しました。 やっぱり、人は褒められるともっと頑張ろうとなりますね。
今回も、口コミをみて、たくさん褒めてくださる管理栄養士さんを選びました笑


■JACアワードとは


ここからが本題です。

前々回は、ACCアワードという広告賞の審査員のことを書きましたが、
今回は、JACアワードの審査員のことを書こうと思います。

JACアワードとは、映像文化の発展と業界の活性化を目的に、映像クリエイターの発掘・育成・映像技術の向上や若手のモチベーションアップと人材育成を図り、制作サイドの見地から表彰を行う賞として2007年に設立されました。 (JACホームページより)

今年は、プロデューサー部門、プロダクションマネージャー部門、ディレクター部門、ベストプラクティス部門(制作費500万円以下)、プロダクションサポート部門に分かれて、審査を行いました。

私はこの中のプロデューサー、プロダクションマネージャー、プロダクションサポート部門の審査員を担当しました。

ACCと大きく違うのは、作品賞ではなく個人賞という点です。

要は若手をどんどん褒めて、業界全体を盛り上げていこう!という狙いなのですが、 いかんせん知名度がまだありません。

今、この業界にはこんな素敵なキラキラした人材がいるんだよ!ということを、ここでもお伝えできればと思います。

ちなみに、私は、2009年にプロダクションマネージャー部門と、2012年と2015年にプロデューサー部門で受賞させて頂きました。
最終審査では、各自出演の自己PRビデオで判断していきます。

この後、許可を頂いた方々のPRビデオをご紹介していくのですが、なかなか恥ずかしいものです苦笑

なので、まずは私が2015年に受賞した際の自己PRビデオもお見せします、、
ライザップ後なので、シュッとしています笑


■プロダクションマネージャー部門


プロダクションの屋台骨を支えるプロダクションマネージャー。
今年は、下記の方々が受賞されました。

2022JACアワード_プロダクションマネージャー部門


グランプリの武中さんは、自分の中でも圧倒的1位でした。
主な担当CMは、マクドナルドのサムライマックで、船の上で堺雅人さんが豪快にストレートトークをするCMです。


武中さんの自己PRもすごいよくできていて、ここで紹介できないのは残念ですが、自分が一番よかったと思ったのは、自己PRビデオの中で何度も言っていた「俺主導で」という部分。

ものづくりを楽しみながら、現場の司令塔として胸をはって、スタッフからの信頼がなければ、「俺主導で」という言葉は言えないと思いました。
それだけ、武中さんの中でのやりきった自信があったのだと思います。

また、人から愛されるキャラクターも良かったです。
審査会で、「映像で人の人生を変えられると思うか?」という質問も印象的でした。
いつか映画を作りたいと仰ってましたが、ものづくりに対する愛情が溢れている武中さんはきっといつか夢を叶えると思います。

そして、もう1人紹介したい人がいます。
今回メダリストに選ばれた山口さん。


自己PRの中でも仰っていた「こんなPMがいてもいいんじゃないか」という部分。 武中さんは現場でバリバリやる昔ながらのPMだとしたら、山口さんは内に秘めた情熱をいかんなく発揮して、CMのクオリティをあげました。

大きな声を出さないとダメだとか、現場を仕切らなけばいけないという固定観念に負けず、 丁寧にものづくりに向き合って、まわりを巻き込んだ力は素晴らしいと思います。

きっと同じような境遇や悩みを抱えるPMも多いと思います。
そんな中で山口さんの受賞はとても意味があると思いました。

お二人に限らず、今回ファイナリストに選ばれただけでもすごいことです。

全員に共通して言えるのは、クオリティに対して妥協しないものづくりへの愛情と情熱があったことです。現場を支えるプロダクションマネージャーこそ、もっとみんな褒めて伸ばしてほしいなと思っています。

■プロデューサー部門


会社の顔になるプロデューサー部門。
今年は、下記の方々が受賞されました。

2022JACアワード_プロデューサー部門

私は、金子さんか大内さんで迷いましたが、どちらも甲乙付け難いくらい素晴らしいプロデューサーだと思いました。

グランプリをとった金子さんは、バーチャルプロダクションの可能性を広げるべく、従来の映像制作プロデューサーの域を超えて、営業やプロモーショナルな部分も統括したプロデュースワークを行なっていました。


金子さんは、その推進力が素晴らしいと思いました。

自己PRからも、全員が金子さんの方を向いている感じが伝わりましたし、 このバーチャルプロダクションを広げていくんだという決意・使命感がかっこよかったです。

クライアントやエージェンシーとスタッフの間に入って、広告制作を行う従来のプロデューサーとは違いますが、プロデューサーの可能性を広げてくれた金子さんはグランプリにふさわしいと思います。

一方で、私は僅差で太陽企画の大内さんに満点評価をつけたのですが、大内さんのプロデュースワークは、完全に提案型。
クリエイティブなプロデュースを積極的に行い、結果をだしたことが自分に
とって理想の形だと思いました。


プロデューサーによって、自身のアイディアでクオリティがこんなにも左右されるというのは、プロデューサー冥利に尽きると思います。
自分もこういう提案をして、貢献したい。見習いたいという部分がとても多かったです。

最後に、博報堂プロダクツの横田さんも挙げたいと思います。
実は予備審査会で横田さんはファイナリストギリギリの線でしたが、
自分が猛プッシュをさせて頂きました。

理由は、ザ・CMプロデューサーもちゃんと評価したいと思ったからです。
若手の中から選ぶ性質上、どうしてもWEBやプロモーションムービーが多くなります。 そんな中、王道なCM制作。つまりクライアントワークもクラフトワークも両方高い水準でプロデュースしていたのが横田さんだったと思ったからです。

映像は紹介できないのですが、紹介文の掲載はOK頂きました。

博報堂プロダクツ横田さんの信条


横田さんが大事にしている「コンセプトの明確化」は、エージェンシーもスタッフもどちらも大事にしているからこそできることです。
これも自分も真似していきたいと思いました。


■プロダクションサポート部門


最後にプロダクションサポート部門です。
この賞だけすこし特殊で、プロダクションの非プロフィット部門の取り組みを表彰する部門です。

2022JACアワード_プロダクションサポート部門


各社、本当に様々な取り組みがありました。
本当は全部ここで紹介したいくらいなのですが、 今回グランプリを取ったのは、太陽企画の女子♡プロでした。

女子♡プロの紹介


個人的には、勝沼さんの熱い想いにやられました。
なんとか制作部を助けるんだと10年前からやっていた取り組みで、 まさに太陽企画のお母さん的な存在なんだなと思いました。

「それやっとくね!」がキーワードになっていましたが、 この言葉で、何人の制作部が助けられたことか。

他にも太陽企画さんは、メダリストのSDGsプロジェクトも素晴らしく、この業界のリーダーシップを、いかんなく発揮されているなと思いました。
どんどんうちらも真似していきたいと思います。

個人的には、この部門からプロダクションの未来が見えると思っています。

過酷な作業で現場から退いた若手PM。
仕事量が全盛期よりは少なくなったベテランプロデューサー。
子育てしながらも、まわりの理解が必要になってくる女性プロデューサー。
地味に見えて膨大な精算処理を黙々とこなしてくださる制作管理の方。

タレントマネジメントシステムというサービスもありますが、 人材を活用する仕組みとして、結局はアイディアと実行力が大事です。

そのアイディアをたくさんみられたことはとても有意義ですし、
プロダクションという物づくりを支える人たちを、さらに支えるという視点は、 自分のような現場の最前線にいる人間にとって、感謝が絶えません。

だから、日々現場を支えているこうした取り組み、そしてバックオフィスの方々に対して、現場の人たちはもっとありがたい存在として認識してほしいと思います。 やってることはうちらと変わらない「支える」という仕事なのですから。

残念ながら、その視点は弊社も含めてまだまだ足りないと思います。

■審査を終えて


このnoteをみて、次回この賞に応募する方もいると思います。
そんな方々に、ひとつだけ。
偉そうに受賞した立場からアドバイスをするとしたら、

「カンペを読むな」

ということです。

私の審査基準は、
・いかに自分がクオリティに寄与したか。
・自分じゃなきゃできなかったことはどこか。
・やらされたことではなく、自主的にやったことか。

の3点です。
カンペを読んでいることが丸出しの時点で、ここが弱く伝わってしまいます。 (読んでいてもいいですが、それをわからないようにするのが最低限)

なにより、やったことに対して自信がないように見えてしまうし、 相手のことを考えて仕事をすることがプロダクションの基本だとしたら、 そこは、ちゃんと審査員のことも考えて応募ビデオをつくるべきかなと思います。

今回受賞した方々も、例外なく自身の言葉でしっかりと想いをつたえていました。 上司や監督に言われてやったことを、さも自分がやったように言うのは違います。

作品賞ではなく、個人賞なのですから、プロデューサーもプロダクションマネージャーも 自信を持って、堂々と話してほしいなと思いました。


■おわりに


審査の話、そしてそれがプロダクションの話に特化している分、つまらないしわからないと思うかもしれません。

でも、普段は陽の目が当たらないプロダクションの人たちをこうして表彰して褒めてあげることは、物づくりの土台をより強固にしていくためにも、欠かせない大事な取り組みだと思います。

絵に書いた餅を食べられるようにすることは、私たちプロダクションの仕事です。 その餅をより美味しく、みなさんに届けられるように日々、プロデューサー、プロダクションマネージャー、そしてバックオフィスの方々が必死に頑張っています。

今回受賞した方々がお知り合いの場合は、ぜひ褒めてあげてください。
応募総数からみても、ファイナリストに選ばれただけでも、とてもすごいことです。

そして、ACC同様に、この賞がもっとクライアントやエージェンシーの方々の周りでも話題になってくれたら嬉しいです。

プロダクションの仕事を全力で楽しんで、イキイキとしている若手をたくさんみられて、 自分ももっと頑張ろうと思いました。

やっぱり、この仕事は楽しい。

2023年もそう思えるような仕事を、自分自身も、そしてまわりからも思われるように続けていけたらと思います。

今年もよろしくお願い致します!

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