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特別支援教育舐めんな

昨今、教育業界ではいわゆるスペシャルニーズと言われる子が増えていると言われている。
 自閉スペクトラム、ADHD、学習障害、HSPまさに多岐にわたる障害がありそれに該当する生徒が増えているのだ。しかし、それは増えているという認識ではなく単に昔は診断名がなかったものが、今は診断名がついてきて、これに該当する生徒が見つかってるだけに過ぎない。そして、そんな彼らは、特別支援教育という名の下で、学校ではほぼ厄介扱いされていたり、社会では、彼らを利用して食い物にしようとするハイエナのような連中が増えていることはご存じだろうか。

 正直に言えば、私も小さい頃に広汎性発達障害という障害の診断を受けている。この障害はコミュニケーションやその場の状況の判断をすることが難しく、『以心伝心』というものを、特に求められるこの日本では、特に生きづらい障害なのだ。
 そして、そう言った彼らを助けたい、彼らに貢献したいという想いから、発達支援の事業を立ち上げる人も少なくない。しかし、その中には全く彼らのことを理解していなかったり、あまり支援が進んでいない分野で、ブルーオーシャンであるからこそ、そこで金儲けをしてやろうと思う薄汚い連中も一定数存在している。

 そんな彼らに私ははっきりと強く伝えたい。『障害者を舐めるな』と。

 そもそも、我々障害者には、健常者のあなたたちの数十倍生きていく上で、ハードルや壁にぶつかり、それを乗り越えるための試練が課せられている。そのハードルは、あなたたちにとっては、小さなものでも、我々にとっては、大きなものなのだ。
 では、どうして、そのハードルが大きく感じているのか。何が原因でハードルを越えられないのか。次にその子にはどのような支援が必要なのか。全てしっかり考えられているのか。
 例えば、5分と椅子に座れない子供がいたり、10分も集中できない子供もいる。また、ハサミをうまく使えない。包丁を上手く使えない。アルファベットが認識できない。そういった普通の人にとっては当たり前にできることが障害となっているのだ。それでもどうにかしてできるようになりたい。と思っているのが障害を持った彼らなのだ。つまり、負けん気や根性が健常者より数十倍もあると言うことだ。
 
 そんな彼らにどんな支援が必要なのか。私は塾で行っていることとしてそもそも椅子に座らないでも勉強ができるように支援をしたりまた、椅子の下にサッカーボールを置いたりもしている。
 そのことで足で下で転がしながら座ることができる。
 ハサミであれば持ち方を変えたり、支援用のハサミも存在するのだからそう言ったものを使わせてみたり、そもそもハサミではなくカッターであれば使える人もいるのでカッターを渡してみたりする。
 そのようにその人にあった支援というものは必ずある。そして、その支援方法をいくつも模索して実行してみて、様子を見てまた変えていく。そんなPDCAサイクルが必要なのだ。

 しかし、そのような支援方法論の話をするとその支援をしたいという事業者はこう話す人もいる。
 
 『それはただの甘えだろ。』

また、事業者側はこうも話す人もいる。

 『そこまで手が回らないよ。』

 そうやって頭が硬く自分は真っ当なことでかつ人助けしてやってるんだという上から目線でモノを言う詐欺師がこの支援業界では珍しくないということが現実だ。
 そうやって弱い者が強い者に食われるという構造は自然界だろうと時代が変わろうとも結局変わらないと言うことなのだろう。

 しかし、それでも私自身が障害を持っていること、障害を持った彼らを見てきてこれだけは確実に言える。


彼らは、絶対に一つの分野の王者となれる。

 いつの時代も世を変革してきた者は必ず今の精神医学の分野で見るとみんな障害を持っている。日本であれば坂本龍馬や織田信長、豊臣秀吉や徳川家康に北条時宗。海外であれば、コロンブスやナイチンゲール、ダーウィンなど例を挙げればキリがない。そして彼らの功績は常軌を逸しておるものばかりでかつとんでもエピソードが数多くある。
  
 そして、現在の障害を持っている人たちというのは、日常生活における分野においては、他の人よりも鈍感な部分があり、それが障害となってしまっていることも多いが、その分、ある一定の分野においては、とんでもなく鋭利な考えや嗅覚、技術を持っているのだ。
 そして、そんな彼らは、良い意味でも悪い意味でも忖度という意味を知らない。なぜなら、私は、特にそうだが、『空気が読めないから』だ。
 だから、その分野で成功した時、おそらくその支援をした人たちは、自慢げに自分の実績として公表するだろう。しかし、私たちはもしその支援の仕方できつい思いをしていたり騙された経験があればそれを思いっきり公表してその伸び切った鼻を容赦なく根本からちぎり取る。それをあなたたち支援者は、自分のしたことを棚に上げて『名誉毀損だ』『恩を仇で返しやがって』と責めてくるだろう。
 しかし、先述した通り私たちは空気が読めない。忖度できないのだ。だから、そんなあなたたちなんかに、恩もクソもあったもんじゃないし、そもそも事実をありのまま伝えることを名誉毀損と被害者ずらして言うてくるのであればこちらは過去にあった数々の名誉毀損されてきたものや、心を傷つけられたものを一気に放出しよう。ぜひ、戦おうではないか。
 そう。特別支援教育というのはそれだけ繊細で莫大な労力がいる。頭硬いだけだったり、してやってるんだという想いを持っていたり、金儲けしか考えてないような詐欺師が、足を踏み入れていい分野ではないということなのだ。
 もし、本気で助けたいと思い、そして当事者になれてないのであれば、彼ら一人一人の隅々を知り尽くした上で、理解するのだ。それこそ、その子のことであれば、その子の親以上の知識を持っている専門家だと言えるまで知り尽くすのだ。それができないのであれば、そもそもあなたは、彼らの支援のやる資格がない。

    別の生きる道や稼ぐ方法が見つかることを祈っている。


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