反論
「生とは、死とは」
たぶん誰もが一度は考えることかもしれない。
何度考えたって答えなどでない。
でも、自分の納得いく考えを見つけることはできる。
「生きるってなんだろうね~」
ふと夫にそう聞いたことがある。
「人は死ぬために生まれてきた。だから死ぬために生きるんだよ」
そう答えた夫。
なんだか納得いかなくて、反論したくなった。
だってなんだか悲しいじゃん、死ぬためにって。
とあるテレビで、中国人のおばあさんがこう答えていたのを思い出す。
「あたしゃ~死ぬまで生きてるだけだよ」と。
そのときのわたしは笑ってしまったけれど、後頭部をハンマーで「ガーン」とたたかれたような気もした。
死ぬために生まれてきた…
死ぬまで生きてるだけ…
わたしが反論したいと思ったのは、きっと、もっとなんかこう、美しさと儚さと力づよさを感じた言葉を聞きたいと思ったからなのかもしれない。
たとえば、人生を謳歌するためとか、一度しかない人生を楽しむために生きてるとかなんとか。
でも結局いきつく先は「死」なんだよな~と思うと、なんだか切なくなってきた。
ザーザーと降る梅雨らしい雨音が、そんな気分を表現してくれているようだ。
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