がんセンターの看護師が抱える問題と改善案

がんセンターで働きたい看護師が抱えやすい問題は、まず、勤務先が少ないことだ。国立研究開発法人が2カ所、国立病院機構が4カ所、公立がんセンターが12カ所であり、さらに自分の住んでいる所から通える場所に絞ると、首都圏以外では、かなり選択肢が狭められてしまう。この場合は、引っ越しも視野に入れて、検討する必要がある。次に、勤務先の少なさゆえに、受験倍率も非常に高くなる。そのためには、実際に自分が携わりたい看護や、望む福利厚生を得られる場所を厳選し、対策を絞ることが重要だ。がんセンターでは、積極的に病院見学を実施しているので、まずは参加し、よく知ることが大切だ。

また、がんセンターは、がんの治療に従事することから、患者の看取りがあることも忘れてはいけない。メンタルの強さが必須となるが、メンタルが弱いからといって、諦めるのではなく、自分の性格をよく知り、必要であれば、看護師向けのメンタル強化講座などを利用し、適切な方法でメンタルを鍛える手立てがある。

さらに、がんセンターは、最先端及び高度医療を行う場なので、常に新しい技術や機器に対応する必要が迫られる。加えて、多くの研修会や勉強会も行われる。がんセンターの看護師は、常に学びを通してスキルアップをしていける。しかし、通常業務にプラスして時間的拘束が増えるので、自分なりのストレス解消法や、無理をしない、ため込まない努力も同時に必要だ。デメリットに思える点も、自分の考え方や、意欲でメリットに変えられるので、長い目で自分のスキルアップを心がけていくことが大切だ。またそのためのバックアップ体制はがんセンターには多く用意されている。