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ヴェネツィア・サンマルコの鐘楼

サンマルコの鐘楼は街のシンボル

サンマルコの鐘楼

ヴェネツィアをはじめて訪れる多くの人は、まず大運河を船で通ってサンマルコ広場を目指します。

そこには、この街で欠かすことのできない見どころ-サンマルコ寺院、総督宮殿、そしてこのサンマルコの鐘楼があるからです。

高さ98.6m、緑色の角錐の尖塔を持つこの鐘楼は、今も昔もこの街のシンボルで、エレベーターで上まで登りつめると、ヴェネツィアの街が360度のパノラマで一望できます。

この塔はもともと航海用の見張り台として、888年に着工され、1510年に尖塔部分、1517年には、てっぺんに木製の金箔でおおわれた天使像が取り付けられたということです。
その間も地震、とりわけ雷による火災や部分的な崩壊のため、再建や改築工事が何度も行われてきました。

中には5つの鐘がつるされていて、それぞれに名前があります。共和国時代には、仕事時間を告げる鐘、議員の招集の合図のための鐘、死刑執行を知ら
せる鐘などと、役割も分かれていました。

突然の崩壊と再建

1902年7月14日午前9時50分サンマルコの鐘楼は、突然崩れ落ちてしまいます。
5つの鐘のうち「マランゴーナ」という名前の、仕事時間の開始と終了を告げる鐘だけが生き延びました。幸い犠牲者もなく、すぐに再建が始められ、10年後の1912年4月25日のサンマルコの祝日にその完成を祝いました。
ガリレオも、当時のDOGE(ドージェ=総督)に望遠鏡を披露するため、この塔に登ったといいます。


現在は、鐘楼のエレベーターの前にはたいてい行列ができていますが、少し辛抱して上がってみてください。ヴェネツィアがラグーナに浮かぶ島々だ、ということをきっと実感できると思います。


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