見出し画像

饒舌な自己紹介はしない※採用の場面で気をつけたいこと

この仕事をしてきた中で、最も尊敬する人を一人挙げるなら、故人ですが、日本エス・エイチ・エルの創業者、清水佑三さんです。
同社は、WEBテスト(適性検査)の日本での先駆者的な会社です。こちらの適性検査を受検した経験のある方もいるでしょう。
何よりも凄いと思うのは、同社のWEBサイト上で何年にも渡り、「人事部長からの質問」という題で、毎日Q&A形式でコラムを書き続けていらしたことです。
その回数、1202回!(今でも同社のサイトで読むことができます)
このコラムは、お亡くなりになる直前まで、毎日休まずに書き続けられていていました。
そしてこのコラムは、東洋経済新聞社から出版されている、『どうすれば「最強の人事」ができますか』など、何冊かの書籍にまとめられています。
何度も読み返し、そのたびに新たな気づきがある本です。
一度だけ食事をご一緒しましたが、本当に品のある方でした。
その著書の中に、「魅力あるプレゼンテーション、七つの原則」という稿があり、その一番に、①饒舌な自己紹介をしない を上げています。
この場合のプレゼンテーションは、会社が採用のために行う説明会なんですが、採用の場面では、採用側・求職者側・説明会・面接と、様々な立場、場面であてはまることです。
緊張すると、つい口数が多くなったり、口癖を多発したり、採用の場面では饒舌であることはマイナスになることが多い。(私は人事の仕事を30年やっていましたが、凡庸な営業マンだったこともあり、営業の場面でも同じかもしれません。)
面接では、オープンに話す人が魅力的に見えますが、自分発信の自己紹介はなるべく抑えめに、相手からの質問にはオープンに答える、という気持ちで臨むのがよさそうです。
「魅力あるプレゼンテーション、七つの原則」の⑦は、「しみじみとした終わり方をする」としていて、こちらの方も大好きです。
ちなみに、清水さんはこういう場合、解説はしません。7項目をあげるだけで、後は読者に委ねます。
私の経験上、面接も説明会も、しみじみとした終わり方をすると、求職者の満足度は高いようです。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?