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嫁にもらうなと言われて
S県F市にはいくつもの川が流れている。どこにでもあるような光景である。H川もそのひとつで、近頃は整備され近代的に様変わりし、以前のような面影はほぼない。水害などはそれほどなくなっている。治水、灌漑工事が進んだおかげで大変喜ばしいことだ。
掘ってみたら昔川だった形跡があるとか、地名に川の名を残すものがあったりすることがあるようで、今では想像もつかないくらい氾濫し、屡次の被害があったようだ。
自然の脅
奇跡のヒーローウーバーイーツダディ
父の日に想う小学生の頃、学校がはじまってすぐ、私はいつもあるはずの弁当を持って来ていないことに気が付いた。どうしようこんなことははじめてだ。
すぐ横が廊下側の教室の席で、誰にも相談出来ず困り果てていた。
するとその時、私のすぐ横の廊下の窓が勢いよく空いた。何が起きたかと思って見上げると大きな声で私の名前を叫ぶ人が眼に入った。
手に持つ弁当を上げて叫んでいる。
父だ!
分かっても声も出なかった。
空港よもやま話 あれこれ
現代はAIを始めとする先端技術のおかげで便利になったことが多い。駅の改札の乗り降り等、渋滞もある程度緩和されて通過できるようになり、充分恩恵を被り大変結構なことである。
一方人口集中と過疎化などにより問題は多岐にわたり複雑化してきている。便利な反面、アナログにたいする郷愁もいなめない。
以前社員旅行で海外に行き帰りの国内の空港で改札を通る際、会社の仲間と順番に並んで待っていた。ちょうど私の前が
夏服を着た女 しかしてその実態は
朝早くから太陽の照りつけが強く、 初夏の日射しはこれから来る本格的な夏の到来を告げていた。
嫌いではない。いやむしろ好きなほうだ。そんな夏の出来事は情熱的で解放感がある。
いかにも楽しげであり多くの期待を抱かせる。それが若さと相まってさらに夢は広がって行く。
暑さしのぎに涼を求め滝に行こうということになった。
滝の近くまで車で行って、後は歩いて行くのだ。
今日の彼女は花柄のワンピース、女性らしさ
恋する万華鏡、うち震える歓びのひととき
自分の気持に正直というのは良いことではあるが、そればかりではない。かえって迷路に迷い込むこともある。
そこでしか知り得ないこともあるので、あながち無駄とも言えない。
どれもひとつの生き方である。
女性は男性の車にツメ跡を残すことがある。おのれを主張すべく細工を施す。アクセサリーやら何やらで他の女を寄せ付けない為に、いわば虫除けする除虫菊の如く、予防線を張るのだ。
アクセサリーをつけた方には単純
疾走するサラブレッドのように
昨今、競争馬の価値たるやベラボーに上がって高値なのは、誰もが知るところ、有名どころでは、サブちゃんのキタサンブラックしかり、大魔神佐々木の競争馬などはその最たる例である。
その道で財を成した人ばかりだが、それにはかなりの元手がかかっていて限られた条件に合わないとできない。
別世界の話でピンと来ないが、あるところにはあるもので、ある人にしかできないことなのだ。
それが馬主で、リスクもあるだろうがし
さまよう恋のかけひき
恋の行方は誰も知らない。登りが有り下りがある。始まりが有り終焉がある。いずれもがスリリングであり情熱的であれば言うことはない。
時にどっぷりはまり、おまえしかいない。俺をこんなに想ってくれる女は、と年貢を納めそうになったことがある。長く結構な具合でほだされていた。
その頃は完全にそんなモードだった。
求めてくるばかりの自分に
「何でそんなことばかりするの」
と言うので「好きだからだよ嫌いだったら
#かつての恋愛事情 青春放浪記 若気の至り
4つ下のM美は20歳、付き合って2年になる。長いし私も若いので二人の仲も腐れ縁になりつつある。とはいってもすぐ別れるかといったらそういう訳でもない。だから腐れ縁なのだが。
今日はM美の成人式、2ヶ月放っておいたがメモリーだしそのままにしておくわけにはいかない。
式が終わったあと待ち合わせ場所に車で拾いに向かった。数時間がたち河川敷の車中で話していたそのあと、私は尿意をもよおして車外にでた。近くのト
ジャパニーズハラキリつかまつる
切腹ハラキリはスクリーン画面上のことで、切開手術なんか自分にはおよそ縁のない世界の話だと思っていた。
人間ドックは毎年恒例で時期が来ればあたりまえのように実施してきた。
30代から始めてかれこれ30年以上になる。
最初の10年くらいは、どこも悪い所がなく時間と金の無駄にしか思えなかったが、やめようとはしなかった。やはり信頼していたのだろう。だからこそよかったのかもしれない。
実施して何年か後
# 南国パラダイスフィージーへようこそ
「やっぱり暑いや」
「やっと着いたね」
「あー疲れた」
思い思いの感慨を胸に、名古屋から9時間、7753kmに及ぶ空の旅を終え、フィージーのナンディ国際空港に降り立った。
一行は数日間のバカンスに思いを巡らし異国の地で気持の昂りを抑えきれない様子である。
ホテルに到着し鍵をもらい部屋に入ると、既に届いているはずのスーツケースが、いくら待っても、一向に来ない。だがここでイライラしてはいけない。イ