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コーヒーにはお湯

日曜日の朝は、
彼女の大きな大きな伸びをするときに同時に出ます、
うぁーーー
という寝起きを告げる声を合図に、
コーヒーを淹れ始めます。
ベッドでともに飲むコーヒーが日曜日。
昨日も、
いつものように淹れ始めようと思ったのですが、
今がチャンスだ、
と、以前より考えておりました、
豆乳でドリップしてみるという試みを、
行わずにはいられなくなり、
実行してみました。
豆乳を火にかけ、
ぐつぐつと沸いたところで、
コーヒーフィルターに乗った粉末に、
まずはお湯でやるときと同様に、そっと。
良い匂い。
そして、一滴ぽと。
しばらく蒸らした後、
再びそっと、次は円を描くように豆乳を注ぎ入れ、
さあーと落ちるのを待っていたのですが、
最初の一滴が落ちただけで、
次に続いていくものが現れず。
一滴目の単独行進。
勇み足のフロントランナー。
しばし呆然。
なるほど、コーヒーフィルターはミルクは通さないのか、
と、その粒子の大きさに考えを及ばそうとするも、
知識がなく、ぼんやり。
水よりでかいのだろうな、
その程度。
コーヒーフィルターを持ち上げてみても、
水風船のようにでっぷりと豆乳を抱えているだけで、
一滴も落ちてきませんでした。
試みは見事なまでに失敗に終わりましたが、
それでもその味だけでも試したいと、
コーヒーフィルターの上辺をスプーンで掬って口に運んでみましたが、
ぺっ
思わずそうしてしまうほどに、
苦い。
ですので、もったいないことですが、
そのまま流しにじゃーと。
コーヒーは確立されたやり方でいただくのが一番ですね。
反省。
気を取り直して、
いつものようにお湯でゆっくり落とし、
落としたものに豆乳を注ぎ入れ、
寝起きの彼女のもとへ持っていきました。
悲惨な試みは内緒。
kittyはいつものように全ての目撃者ですが、
しー
kittyのお口をとんとんと閉じるようお願いしておきました。
くれぐれもみなさん、
コーヒーフィルターに、
お湯以外を通そうとしないようにしてくださいね。
でっぷりと膨らむだけで、
美味しさをお届けしてくれませんので。
まあ、しないですよね。

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